金剛崎(珠洲岬) ~日本三大パワースポットを満喫する~
三大パワースポットの所以
金剛崎。
こちらも「禄剛崎(ろっこうさき)」と並んで能登半島の先端部と紹介されることもあります。
「珠洲(すず)岬」という名称でも紹介されることがありますが、「珠洲岬」とは禄剛崎、金剛崎、長手崎などの岬の総称を指しており、中でもこの金剛崎は“日本三大パワースポットの一つ”だとか“聖域の岬”といったキャッチフレーズでも知られる場所です。
しかし、この“日本三大パワースポット”という呼び名は、何も単なる客寄せの為の売り文句というわけではなく、きちんとした根拠に基づいて呼称されています。
というのも、この金剛崎のある能登半島は、日本海に飛び出す形で伸びている独特な地層構造を成しており、気象的には寒帯ジェット気流と、亜熱帯ジェット気流が合流する(日本独自の気候・四季を形成する元)場所となっており、また、海洋的には海面での卓越風を含む暖流、寒流が能登先端で合流し表層循環・熱塩循環等の海洋循環が行われているという、気象学、海洋学的にも極めて貴重な環境にある地でもあります。
能登半島最先端部には、これらの気流、海流、大地の気流が複合的に凝縮され、世界的にも稀な波動集積地となっている、との事らしい(『日本三大パワースポット』より)。
ちなみに、三大パワースポットの後の二つは、長野県の分杭峠と、皆さんご存知の富士山となっています。
聖域の岬を堪能する
「三大パワースポット」や「聖域の岬」の呼び名は伊達ではない金剛崎。
ここまで来たからには、是非とも余す事なく楽しんでおきたいところ。
この金剛崎の麓には「ランプの宿」という宿泊施設もありますが、こちらは非常に人気の高い施設となっている為、なかなか予約が取れない宿ということでも知られます。
しかし、岬には「空中展望台」と「青の洞窟」という二つのスポットもあり、こちらはプラッと誰でも訪れる事ができるので、能登半島の観光の定番の一つになっています。
この「空中展望台」や「青の洞窟」に行くためには、展望台前の売店か、展望台入り口のゲート前の券売機でチケットを購入する必要があります。
「空中展望台」のみだと¥500(小人1人¥100)、「青の洞窟」との共通券だと¥1,500(小人1人¥200)です。
案外割高。
「別に展望台には興味が無い」という方であっても、金剛崎の先端部からの景色を見たければ、空中展望台の脇から続く遊歩道を通って行かなければならないため、やはり最低¥500は用意せざるを得ません。
また、「青の洞窟」に行くにはヘルメットが必要となります。
が、持参してくる必要まではありません。
空中展望台向かいの 内券売機の横に色とりどりのヘルメットが用意されていますので、そこで好きなメットを持って入っていきます。
チケットを購入すると、空中展望台の入り口の改札機(!)にチケットのバーコードをスキャンさせて入場します。
空中展望台は、崖から展望台が9.5Mも突き出した形状となっており、まさに“空中”展望台と言ったところ。
パッと見では大した事ないように思えますが、高所恐怖症の方はかなり躊躇するかもしれません。
何しろこの展望台、根元以外に柱も支えも一切ありませんので、ちょっと歩いただけでも結構な揺れが生じます。
風が強い日などは尚更だろう。
しかも、床は網目状となっていて、崖の下をほぼ直に見ることができてしまいます。
これで揺れがそれなりにあるとなると、苦手な方にはたまったもんではないだろう。
こういったのは平気、という方であっても、先端部でふざけて飛び跳ねたりしないようにしましょう。
マジで崩落するかもしれませんので。
しかし、ここから見渡す景観はなかなか壮観です。
展望台のすぐ眼下には「ランプの宿」が。
空中展望台のすぐ後ろの方から、金剛崎を見渡す事ができる遊歩道へ行くことができます。
この遊歩道までは「空中展望台」のみのチケットでも行く事ができます。
まるで庭園のような遊歩道から眺める日本海の絶景。
パワースポット云々を抜きにしても心が癒されます。
時間がたっぷりとあれば、ベンチに腰掛けながら本を読むなんてこともしてみたい気がしてきます。
遊歩道の脇の方に「立入禁止」のポールで塞がれた通路がありますが、実はこれが「青の洞窟」の入り口となります。
「保護帽着用」の札が掛けられていますが、「青の洞窟」チケットを購入し、ヘルメットを持ってくればここを通ることができるようになります。
一応チケット購入の際に係員の方から説明があるとは思いますが。
通路を入っていくと、つづら折りの坂道を下っていきます。
坂の最下部の方に洞窟の入り口がありますので、そこに入っていきます。
この段階ではヘルメットの着用は必要ないと思います。たぶん。
入り口のトンネルをくぐっていくと、洞窟内部へと出てきます。
この洞窟、そんなに広くありません。
どちらかというと狭い方に分類されるかも。
この洞窟内ではヘルメット着用となります。
天井の岩が崩落しないまでも、小さな破片などがもしかしたら落ちてくるかもしれませんので。
そして、この洞窟内には「青の洞窟」の所以たる海を見ることができます。
しかし、ぶっちゃけた話、この「青の洞窟」は実際に目にすると拍子抜けする可能性があります。
洞窟内の至るところが人の手で加工されており、完全な天然洞窟でないという点も理由の一つではありますが、何よりもまず思ったより「青くない」のです。
写真でこそ「綺麗な青色だなぁ」と思われるかもしれませんが、実はこれ、カメラのホワイトバランスの効果が絶大な為でもあります。
ちなみに、実際の光景はこの写真に近いです。
「どこが“青の”洞窟なんだ??」と思われる事必至…かも。
まさにカメラの効果さまさまです。
もしかしたら時期や時間帯によって少しは変わってくるのかもしれませんが…。
とはいえ、洞窟内に打ち寄せる波と波音がこだまするこの洞窟は、あまり目にする事がないとは思いますので、それなりに楽しむ事はできるかもしれません。
もし他に誰も客がいない独占状態であれば、ちょっとした癒しの空間にはなると思います。
なので、全くの価値のない場所というわけでは決してありません。
しかし、これで空中展望台とのセットで¥1,500は割高と言えるかも知れません。
一応、チケットさえ持っていれば、その日一日は何度でも入退場が可能とのことですが、その恩恵にあやかれる方はあまりいないような気もする。
と、青の洞窟に関してはちょっと辛口な評価をしてしまっていますが、何だかんだで結構楽しんだ方ではあります。
何よりもまず、金剛崎から眺める日本海の景色はやはり素晴らしいの一言に尽きますので、また機会があれば是非とも「禄剛崎」と合わせて再訪してみたい場所でもあります。
次は「ランプの宿」にも宿泊してみたいもんですが…難しいだろうな。。
宿泊料金が結構高いというのもありますが、予約の競争率も高そうだし。
アクセス(バス)
こちらも最寄の地点までバスで移動することが可能です。
金沢から最もアクセスしやすいルートは、“珠洲特急線”バスにて「すずなり館前」まで移動し、そこで“木の浦線”バスに乗り換えて「葭ヶ浦(よしがうら)」で降ります。
「狼煙」(「禄剛崎」の最寄)方面から移動したい場合も“木の浦線”バスに乗り、「葭ヶ浦」で降ります。
何とも案内がうるさいバス停だ。
貯水槽(?)を再利用したようなこのバス停もまたユニークなもんです。
しかし、最寄のバス停といえども、肝心の金剛崎まではここから1km程度歩かなければなりませんので、注意が必要です。
↑バス停から空中展望台までの徒歩でのアクセスルート
途中で道が何箇所か分岐したりしますが、道なりに進んでいけばとりあえず着いちゃいますので、迷う事はないと思います。
空中展望台など一通り堪能した後、「葭ヶ浦」バス停より次なる目的地に向けて再びバスに乗り込みます。
次は「旧蛸島(たこじま)駅」に向かったのですが…こちらはちょっと後回しにして、次回は「倒(さか)さスギ」についてまとめようかと思います。
リンク
■『ランプの宿』
この記事を読んでから行くべきでした!
¥1500×4人分も払ってガッカリでした!
青のライトアップの洞窟ですね。