本州最東端への旅3 (2016年7月) ~とどヶ崎からの帰り(これからが本番)~
前回、前々回と「とどヶ崎」へのバスと徒歩でのアクセス方法、実際の移動時の様子ととどヶ崎、灯台の様子についてまとめましたが、今回はその帰り道についてまとめてみようかと思います。
本州最東端への旅第3弾、最終章です。
当日にバスで「姉吉」まで来た場合、ある意味この帰り道こそが旅の本番とも言えます。
コチラの記事も合わせてご覧ください
◆『本州最東端への旅①(2016年7月) ~とどヶ崎へのバスと徒歩での移動方法~』
◆『本州最東端への旅②(2016年7月) ~とどヶ崎と灯台内部(特別公開)にて~)』
第1弾でもお伝えしていますが、バスでとどヶ崎へ行こうとする場合、バスの本数が大きく制限されてしまう事を頭に入れておかなければなりません。
当日朝、宮古駅前から日帰りで移動したい場合、08:30に駅前発のバスに乗る以外に選択肢はなく、帰りは「姉吉」停留所から宮古駅前に向かうバスがない為、「里」停留所まで5kmほど歩かないといけなくなります。
■『宮古駅前―重茂(おもえ)―石浜 バス時刻表』※PDFファイル
「里」から出る宮古駅前行きのバスに乗れるのは、13:57と16:02の2つのみ。
09:43に「姉吉」に到着しますので、遅くとも6時間程度でとどヶ崎へ往復し、里停留所まで歩いて移動しないといけません。
その距離はトータルでおよそ16km。
ただ、いくら山道を歩くと言えど、そこまでの悪路でもないですので、怪我や体調不良にでも陥らない限り、6時間あれば十分に移動は可能と思われます。
しかし、長距離、長時間の運動となりますので、動きやすい格好と運動靴、飲み物と食べ物の用意はお忘れなく。
※詳細は第1弾にまとめていますので、そちらも併せて参照いただけますと幸いです。
とどヶ崎からの帰り -急いで姉吉登り口まで戻る-
さて、前回の続きです。
とどヶ崎と灯台内部を一通り堪能した後、帰りの旅が待ち受けています。
私の場合、今日中に宮古駅前まで戻り、さらに「浄土ヶ浜」にも行ってみたいと考えていた為、何とか13:57「里」発のバスに間に合わせないといけません。
しかし、この灯台内部の見学を終えた時点で時間を確認してみると……11:45!
まずい、ちょっとこのとどヶ崎でゆっくりしすぎたか。
あと2時間10分以内に「里」停留所までの道のり、およそ10.6kmを移動しなくては…!
(とどヶ崎⇒登り口まで3.8km、登り口⇒「里」まで6.8km)
名残を惜しむ間もなく、急いでとどヶ崎を後にし、急ぎ足で遊歩道を戻っていきます。
大半は比較的平坦な道が続きますが、3kmほど進んだところでゆるやかな上り道に差し掛かり、急な下り坂を下りていきます。
行きの時はこの急勾配な上りがきつかったものですが、帰りは下りに変化し、これはこれできついものがあります。
自分の体重が下りる勢い付きで足にのしかかる…。
ちょっと気を抜くと、転ぶだけならまだしも捻挫をしてしまいそうだ。
注意を払いながらも急ぎめで下っていきます。
しかし翌日には案の定、筋肉痛になってしまいました。あまり大した痛みはありませんでしたが。
何とか45分ほどで登り口に到着。
気を休める間もなく、次は「姉吉」停留所方面へと戻っていきます。
しかし、登り口前に広がる入り江の景色もまたなかなか良い感じです。
できればもっとゆっくりと見て回りたかったもんです。
レンタカーなど車で来ている方は姉吉キャンプ場にてゴールとなりますが、徒歩だとまだ中間地点でもありません。
姉吉キャンプ場を過ぎたあたりからの坂道も急いでいる時には辛いポイントです。
“大津浪記念碑”の辺りから勾配はゆるくなりますので、また気を落ち着けながら集落を抜けていきます。
集落を抜ける辺りから「姉吉」停留所間までの上り坂が、恐らくは帰りの道中で最もきつい場所でしょうか。
勾配10%近くといったところでしょうか。これが約600mも続くとなかなか大変です。
そしてようやく徒歩のスタート地点である「姉吉」停留所に到着。
ここに辿り着いた時間が12:45前後。
しかしこの時間帯はもう宮古駅前に行くバスは出ていません。
やはり「里」停留所まで歩かないといけないです。
「里」へは、ここからさらに5km離れています。
「里」を出るバスの時間は、13:57。これを逃すと2時間以上待つ羽目になるばかりか、「浄土ヶ浜」にも行けなくなってしまう。
休む間もなく「里」へ向けて歩き続けます。
「姉吉」から「里」への徒歩移動 -不気味で幻想的な森林を抜けて-
↑「姉吉」停留所から「里」停留所までのルート
山の中ですので、道は細く、曲がりくねっており、さらに天気が悪いおかげでかなり暗いです。
一人ここに佇んでいると、不安になってくるだろうな…。
が、そんな事を思っている暇もなく、急いで移動します。
幸いなのが、上り坂は最初の1km程度で、後は下り坂しかないという点でしょうか。
県道41号線に入ると、上り坂もそれほどきつくはありません。
雨が降ったおかげで、辺りは靄が漂っています。
薄暗い森の中の道ということもあって、けっこう幻想的です。
鳥の鳴き声も響き渡って尚の事ですが、ここも熊が出てきそうな雰囲気ではあります。
ここでも熊避けの鈴は鳴らしていた方が無難でしょう。
とどヶ崎の遊歩道と違い、ここは本当に人が通らず、交通量もかなり少ないです。
周囲もまた綺麗な光景が続きます。
徒歩移動もまんざら悪くはない……かもしれません。
と、あまりそういった気分に浸る時間もないので、たまに小走りしながら道を進んでいきます。
右手の方に「重茂(おもえ)漁業協同組合」の工場が見えてきます。
ここまで来ると、「里」停留所までもう少し。
民家や工事場、開けた道と、さっきまでとは違う光景が新鮮に見えてきます。
心細さもある程度は吹き飛んでくるのではないでしょうか。
暫くすると、分岐路に差し掛かります。
ここを右に進むと漁港に行ってしまいますので、左側を進みましょう。
分岐路から道なりに300mほど進むと、ようやく「里」停留所に到着となります。
ようやく辿り着いた……!!
ここに着いた時間は13:45を過ぎた頃。
とどヶ崎から2時間ほどで着く事ができました。
やろうと思えば意外とできるもんだ。
かなり急いだおかげで、かなり汗だくにはなりましたが。
ちょっとだけ時間が空いたので、今の内に汗まみれのシャツを着替え、水分補給と持参したパンを食べる。
停留所の前には自販機もあります。
ここまで来るととりあえずは一安心といったところです。
しかし、さっきまで雨も降ったり止んだりのぐずついた天気だったというのに、ここに辿り着いた頃から徐々に晴れ間を見せるようになってきました。
なぜこれをとどヶ崎の時に見せてくれなかったのか…。
そしてバスが到着。
これに乗り込み、宮古駅前へと帰路をとります。
帰りは間に合うかどうか、ちょっとした不安要素はあったものの、何とか間に合って良かった。
宮古駅前にて“本州最東端訪問証明書”を発行してもらう
宮古駅前に着くと、駅の隣には観光案内所がありますので、そこで「本州最東端の地到達証明書」を¥200で発行してもらいます。
意外としっかりとした証明書です。
別にとどヶ崎に行かなくともこの証明書を発行してもらう事は可能ですが、達成感は全然違う…はず。
これにて本州最東端のバスと徒歩の旅は無事に完了です。
なかなか不便だからこそ、うまくいった時の達成感は計り知れないものがあります。
しかし、08:30に宮古駅前を出発して13:57に「里」発のバスで戻ってくるのは、お勧めしません。
私の場合、この後「浄土ヶ浜」へ行った為に帰り道を急いだのですが、もっとゆっくりと周囲の景色を楽しみながら歩いていくのが一番です。
しかも、私の靴はここまで擦り減った状態でもありました。
これで濡れた道を歩いたり、坂道を降りたりするのは危険です。皆さんには是非ともしっかりとした運動靴で歩き通してもらいたいと思います。
もしバス移動でとどヶ崎へ行こうとお考えの方がいらっしゃいましたら、少しでも今回の記事をお役に立てていただけると幸いです。
リンク
■『宮古市/トドヶ崎』
■『宮古旅手帳 ―みやこへおでんせ。― /トドヶ崎』
■『岩手県北バス』
■『宮古駅前―重茂(おもえ)―石浜 バス時刻表』※PDFファイル
このページを参考に、まさに今行ってきました。
さすがに13:57のバスに間に合わせる自信はなかったので、端から16:02のバスに合わせましたが。
私も同じく天気はあいにくでしたw
灯台の一般公開は繁忙期にはやっているのか、今日も公開していました。
いやー疲れた。
たびひろ様
返信が遅くなってしまいましたが、お疲れ様でした。
私の場合、その日の内に何としても浄土ヶ浜まで行きたかったので、途中ジョギングしたり早歩きしたり等、かなり急いで13:57のバスに乗りました。でもこれはお勧めできませんが…。
雨の中、これほどの移動をこなすのは非常に大変だった事でしょうが、今となっては良い土産話にもなったのではないでしょうか?
灯台の一般公開、なかなか情報が見当たらないのですが、ひょっとしたら、連休などシーズンに合わせて公開しているのかもしれませんね。