海芝浦駅 ~ホームから外に出られない駅~
風変わりな駅・個性的な駅シリーズその3・『海芝浦(うみしばうら)駅』。
JR東日本の鶴見線の終着駅。
タイトルの通り、この駅は辿り着いたはいいものの、ホームから外に出ることが出来ない駅として知られています。
というのもこの駅、東芝京浜事業所の敷地内に設けられた駅であるため、基本的に一般の人はホームから外は立ち入り禁止となっているのです。
ホームの傍に駅舎があると一瞬思われるかもしれませんが、それは東芝工場の守衛。
駅員もいなければ、自動改札機もありません。電子マネーの簡易改札機が設けられているのみです。
なので、正確には工場関係者、又は入場許可を受けた者しか出ることが出来ない駅という事になります。
ちなみに、鶴見駅の鶴見線乗換え口の改札にもこういった注意書きがされています。
そして、こういった特徴のため、普通では車や自転車はおろか、徒歩でも辿り着くことが出来ない、本当に電車のみでアクセス可能な“大都会の中の秘境駅”として話題でもあります。
また、ホームのすぐ傍には京浜運河(東京湾)が広がっており、海に一番近い駅である点や、鶴見つばさ橋や、横浜ベイブリッジを望むことが出来る非常に素晴らしいロケーションの駅である点から、「関東の駅百選」にも選定されているようです。
ホームのすぐ奥のほうには「海芝公園」という、東芝京浜事業所が運営・管理している私設の公園があります。こちらは一般の方でも無料で出入りする事が出来るため、こちらで次の電車の発車時間までゆっくりしておく事も可能。
ただし、日中のダイヤはあまり多くなく、直近の発車時間を過ぎると、次は1時間以上待つ、なんて事もざらです。
思いの外に景色が良い事から、もっとゆっくりしていたいと思われるかも知れませんが、この駅が“ホームから出られない駅”である事を忘れてはいけません。
とは言え、東京、横浜といった大都会からほんのちょっと外れたところにこんなユニークな駅が存在しているというのも、非常に面白い。
都会からあまり外れてなく、かついつもとは違う景色が見たい、という方にはうってつけの場所とも言えるかもしれません。
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