列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅 ~2.一筆書き乗車券購入と地球岬を巡る旅(1日目)~
列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅。
前回は旅の概要と計画についてまとめましたが、今回から実際に私が実行に移した時の様子についてまとめていこうと思います。
1日目は、道央南部の室蘭・地球岬、洞爺湖(とうやこ)、そして宿泊所の長万部(おしゃまんべ)を目指します。
※記事が長くなるので、2回に分けてまとめる事にします。
■北海道道央西部周遊の旅シリーズ■
・『列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅 ~1.旅の計画~』
・『列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅 ~2.一筆書き乗車券購入と地球岬を巡る旅(1日目)~』
・『列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅 ~3.洞爺湖、長万部を巡る旅・7月に寒さに震える(1日目)~』
・『列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅 ~4.神威岬・余市・小樽・札幌を巡る旅(2日目)~』
・『列車とバスで行く北海道道央西部周遊の旅 ~5.究極のローカル駅・新十津川駅へ+α(3日目)~』
1.新千歳空港までの移動
さて、今回の北海道道央西部周遊の旅、当然ながらまずは北海道へ移動をしない事には、話が進みません。
まずは私の住む小牧から北海道までの移動を考えなくてはなりませんが、初日の朝に中部国際空港を出発しては、私の望むルート移動はなかなか厳しいものがありましたので、まずは前日の内に東京・羽田空港まで移動をしておき、翌朝一番で新千歳空港へと移動する段取りで行く事にします。
(詳しい経緯は前回の記事を参照ください)
その日の仕事を終え次第、すぐに支度を済ませて中部国際空港へと向かいます。
雨の中のフライト。
(この時、中国地方で物凄い集中豪雨が発生しているとはつゆ知らず)
そして、羽田空港へ向けて移動し、その日は東横INN羽田空港で1泊する事にします。
東横INN羽田空港、ホテル~空港間の無料送迎バスが出ていますので、なかなか便利です。
さらに、貯まっていた東横INNのポイントを利用し、その日の宿泊費は¥0に抑えます。
これで追加費用はかなり抑えられる事に。
翌朝、5時にはホテルの送迎バスで空港に行き、新千歳空港へと飛び立ちます。
…初日早々から、我ながら忙しない移動だな。
羽田空港を飛び立って1時間半が経とうかという07:40頃。新千歳空港に到着します。
ここからいよいよ北海道道央西部周遊の旅の始まり。
まずは乗車券を購入するべく、駅へと向けて歩き出します。
2.乗車券の購入と問題発覚
今回の肝である、道央西部をグルっと1周する為の乗車券を、改札口隣のみどりの窓口で購入します。
当初は、新千歳空港駅を始点に、すぐ次の駅である南千歳駅を南下して、苫小牧、東室蘭、長万部、余市、札幌と経由して南千歳駅に戻ってくるという、いわゆる一筆書きルートで乗車券購入を試みました。
しかし、どうも発券に手間取っている様子。
一体何が……。
どうやら、新千歳空港駅⇒南千歳駅と、千歳駅⇒南千歳駅では、ルートが若干被る部分があるとの事で、どうもこのルートでの買い方は出来ないと言われました。
とはいえ、乗車券の出発駅を新千歳空港ではなく、そのひとつ後の南千歳駅からスタートにすれば、綺麗に円を描きながら南千歳駅に戻ってくる一筆書きルートが成立する事が分かりました。
まずはそれを購入し、残りの新千歳空港駅~南千歳駅間の乗車券を別途購入します。
1.南千歳駅⇒南千歳駅 (苫小牧⇒東室蘭⇒長万部⇒余市⇒札幌 経由)
2.新千歳空港駅⇒南千歳駅
3.東室蘭⇒室蘭
4.母恋⇒室蘭
5.苫小牧⇒登別 自由席特急券
残りの細かい区間の乗車券等は、またその時に駅で購入する事にします。
……って、これだけでも十分面倒くさい客だったろうな…。
対応、本当にありがとうございました。
しかし、ここで一つ問題が発覚。
ちなみにこの日、中国地方を始めとする全国各地で集中豪雨による被害が相次いだ日の翌日という事もあり、北海道でもその影響が出ている状態となっていました。
新千歳空港やその周辺地域は、雨は降っていたものの、目立った被害はない状態でした。
しかし、道央西側は豪雨の被害があり、函館本線が運転見合わせという状況になっている情報を知る事となります。
一応バスによる振替輸送はあるようですが、果たしてうまく進めていく事が出来るだろうか……。
今なら予定変更も十分可能な状態ではありますが、
長万部はもう宿を予約している状態で、今キャンセルしたら、キャンセル料が発生してしまう。
こうなると、選択肢は二つ。
1.振替輸送で問題なく函館本線を北上出来るものと信じて、計画通りに進める。
2.二日目に予定している神威岬(かむいみさき)を諦め、長万部から引き返すルートを取る
とにかく、長万部駅からの振替輸送がどんな状況なのか気になるところではありますが、今ここであれこれ考えたところで、どうにもわかる状況にはありません。
という事で、取るべき選択肢は1.になります。
状況に応じて2.といったところか。
3.室蘭までの移動
そして、いよいよ移動開始となります。
まずは快速エアポートですぐ隣の南千歳駅に向けて移動開始。
外はやはり雨模様。
小雨なのがせめてもの救いでしょうか。
しかし、雨が降っているからと言えども、7月だというのに肌寒い。
ちょっと気を抜くと風邪をひきそうだ。
苫小牧行きの列車が来るまで少し時間があったので、一旦改札を出て、駅構内の売店に寄ってみる事にします。
ちょっと気になったのが、『白どら 小豆バター』。アイスです。
ただ、ガッチガチに凍っていたので、食べるのに苦労しました。
列車が来るまでに食べ終わりたい、等と思っていたので、急いで食べましたが、凍っていたせいか、かなり淡泊な味だったな。
もっと溶けるまで待っていたら、それなりに美味しく食べられたんだろうか。
そんな事を思いながらも、08:49の普通列車が到着しましたので、これに乗り込み、苫小牧駅まで向かいます。
ここで09:28発、函館行きの特急スーパー北斗を待ちます。
出来る事なら全ての区間を普通列車で行きたいものでしたが、本数が少なく、時間もかかる為、一部区間のみ特急を利用する事で、効率よくルートを進めていく事にします。
次の特急は、一区間のみ(苫小牧⇒登別)の利用となりますが。
長距離切符は、別途特急券を購入すれば、特急にも問題なく乗車できるのがポイント。
青春18きっぷにはないメリットの一つです。
(青春18きっぷでは、特急券を購入しただけでは自由席にすら乗車できない為、さらに別途、利用する区間の乗車券を購入する必要がある)
特急スーパー北斗が到着。
これに乗り込み、すぐ次の停車駅である登別駅に向けて移動を開始します。
09:51、登別駅に到着。
ここで室蘭行きの普通列車に乗り換えます。
ここからさらに40分弱ほど普通列車に揺られ、そしていよいよ最初の目的地付近の駅、室蘭駅に到着します。
4.地球岬への道中
室蘭駅。
北海道道央部の果ての駅という雰囲気が漂います。
駅改札で、南千歳⇒南千歳の乗車券と、東室蘭⇒室蘭の乗車券を同時に駅員さんに提示し、改札を出ます。
(東室蘭⇒室蘭の乗車券は回収されます)
しかし、雨が降っているとはいえ寒い。
と思いながら、駅隣の「コープさっぽろしが驛前店」に表示されていた温度に目をやると……。
っておい、7月のそれも昼前だぞ!?
この日だけがたまたまこんなに寒かったのか、それとも毎年こんなもんなのか??
七分袖のシャツしか持ってこなかったのはミスった。
何とか耐えられると良いが…。
駅前にバス乗り場がありますので、ここで地球岬最寄りへ向かうバスを待ちます。
ここから地球岬までは徒歩で移動します。
大体15分ほどの距離。
さほど苦労はしない距離ではありますが、しかし、坂道を暫く上っていくルートを行く事になります。
バスと徒歩で移動をする際は、歩きやすい格好で行くようにしましょう。
途中の分岐路を右に行くと地球岬に行けますが、この分岐路から見る景色もまたなかなかのものです。
残念ながら、雨が止んだばかりの曇り空。
と言えども、十分に素晴らしい。
地球岬から見る景色はどんなものなのか。
5.地球岬を楽しむ
いよいよ最初の目的地『地球岬』の入り口が見えてきました。
そのまま展望台に直行します。
この時、雨は上がっていましたが、やはり雲と遠くの雨のおかげで、いまいちパっとしない空模様。ただ、これだけでも素晴らしい景色である事に変わりはありません。
インスタグラムをもじった「Murostagram」というパネルまでも。
そしてこの『地球岬』。
なぜこのような名称になったのかというと、もともとアイヌ語で「ポロチケウエ (親である断崖という意)」と呼ばれていたものが、チケウエ⇒チキウと転訛し、地球という当て字が使われるようになった、という経緯があるようです。
澄み渡った晴れ空であれば、海の向こう側に駒ヶ岳や、青森の下北半島までも見えるようです。
また、運が良ければ、この展望台からクジラやイルカが泳いでいるのを見る事が出来るようです。
でも、さすがにこの時は見られませんでしたが。
そして、ここで一番の目当ての品、『地球岬到達証明書』を入手するべく、駐車場前の土産屋、軽食屋を訪れます。
肌寒いというのに、ソフトクリームを注文して食べていました。
でも、寒いとなぜかアイスが食べたくなる衝動って……ありません??
でも「毒まんじゅう」も気になったものでしたが…買うのを躊躇してしまいました。
今思えば、買っておけばネタになった…かも。
土産屋と軽食屋とでは、若干ですが、デザインが違っているものとなっています。
私は二つとも入手する事にしました。
別に何が違うというわけでもありませんが、コレクターとはそういう性分。
ちょっとでもデザイン違いがあれば全て欲しくなる。
一通り地球岬を楽しんだら、次なる目的地へと進めていく為、駅へ向けて岬を後にします。
まず徒歩で目指すは、『母恋駅(ぼこいえき)』。
室蘭駅のすぐ次の駅ですが、なぜ地球岬団地のバス停でも室蘭駅でもなく、母恋駅に向かうのかと言うと、バスの丁度良い時間がなく、地球岬の最寄りの駅が実は母恋駅である事から、徒歩で行くならここが最適だと考えた為。
駅までは徒歩およそ30分。
母恋駅を発車する東室蘭行きの列車の時間は、12:58。
地球岬を出発した時間は、12:15。
十分間に合うな。
雨が降りそうなどんよりとした曇り空の中を、母恋駅に向けて歩いていきます。
最初こそ「ちょっと大変かもな」と思うものですが、歩き始めてしまえば、案外楽しめてくるものです。
ましてや知らない土地を歩くのは、いろいろ新鮮な気持ちにさせてくれるので、本当に面白い。
そしておよそ30分後、ようやく母恋駅に辿り着きます。
ここから東室蘭を経由し、洞爺湖、宿泊地の長万部(おしゃまんべ)へ向けて移動していきますが、一度にまとめると非常に長くなりますので、ここからの様子は次回にお届けする事にします。
リンク
■『道南バス株式会社/室蘭市内路線バス時刻表』
■『道南バス株式会社』
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