これでバッチリ!?青春18きっぷを利用した旅行計画の立て方
2019年9月9日 青春18きっぷ価格等改訂
2019年7月23日『券売機で青春18きっぷを購入するには?』追記
全国のJR路線が終日乗り放題となる切符が5回分(または5人分)セットとなっている「青春18きっぷ」。
基本的に特急には使えないものの、時間が許す限り、全国のどこへでも行ける為、非常に人気のチケットとなっています。
「青春18」と銘打ってはいますが、10歳だろうが100歳だろうが老若男女、誰でも利用することができるのも強みです。
しかし、その自由度の高さゆえに、如何にして旅行計画を立てるかが悩みどころとなります。
目的地が遠地であればあるほど乗り換え回数が激増したり、長時間の移動に耐えなければならなくなる等の問題も出てきてしまい、これに自分が耐えられるか?といった事も考慮に入れないといけなくなります。
とは言え、それでも¥12,050で合計5日間も乗り放題となるのは便利なもの。※
今回は、そんな青春18きっぷの大まかな概要と旅行計画の立て方について、私なりにまとめてみたいと思います。
青春18きっぷを使ってみたいが、どういう風に使えば良いか?と悩んでいる方にとって、少しでも役に立っていただけると嬉しい限りです。
※2019年10月1日以降、消費税率の引き上げに伴い、価格が ¥11,850 ⇒ ¥12,050 に変更となっています。
目次
1.青春18きっぷの大まかな特徴 (メリット、デメリット)
2.青春18きっぷの悩ましい所
3.旅行計画の立て方
3-1.大まかに目的地と移動経路を調べ、旅行計画を形付ける
3-2.乗換駅、時刻などの移動経路を明確にしていく
3-3.無理のない移動計画であるか見直す
3-4.宿泊先(ホテル)を確保する
4.青春18きっぷの購入、利用方法
4-1.券売機で青春18きっぷを購入するには?
4-2.利用方法
4-3.日を跨いでの利用に注意!
5.旅に持って行きたいもの
6.トラブル発生時は
7.最後に
◆青春18きっぷの大まか(ざっくり)な特徴◆
メリット
・1枚で全国のJRが合計5日間、または同行者を含めた5人まで乗り放題となる。例えば、1人で5日分フルに使うこともでき、同行メンバーの計5人で使うことも可能(勿論この場合は1枚1日分しか利用できない上、同行メンバーそれぞれ別行動はできない)。
・最初の1回目を3人で使用し、残り2回分を一人で使う、といった使用方法ももちろん可能。
・利用可能な期間内であれば、日を何日もまたいでも使用できる。例えばある土、日に最初の2日分を、翌週の土、日に次の2日分を、さらに翌週の平日辺りに残り1日分を使用する、といった使い方も可能。
・ビジネスホテルなどリーズナブルな宿泊先と併用することにより、トータルの旅費も抑える事ができる。
・終日乗り放題である為、時間が許す限り、何度でも途中下車や引き換えしを繰りかえす事も可能。(※ただし、深夜0時を回る場合、東京・大阪近郊以外は、2回分のカウントをされてしまうので注意)
■青春18きっぷの販売・利用期間についてはコチラを参照ください。
『青春18きっぷ/お得なきっぷ詳細情報/JR東海』
デメリット
・基本的に、特急には利用できない(特急券だけでは自由席にすら乗車できず、別途特急を利用する区間の乗車券も購入しなければならない)。※1 ※2
・長時間の移動と複数回の乗り換えや乗り継ぎを余儀なくされる。
・第三セクター化された区間(かつてはJR路線であった区間)も利用はできない。※3
・1駅や2駅といった少しの区間しか利用していないのに、事故や災害などでその後の列車が全て運休になったとしても、それは1日分としてカウントされる。
・5回分セットでのみの販売しかされていない(1回分のみの購入は不可)。
・販売期間、利用期間が限定されている
※1 = 例外として、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」(¥2,490)を別途購入すれば、奥津軽いまべつ駅~木古内駅間のみ北海道新幹線に乗車できます。また、同券所持で木古内駅~五稜郭駅間で、第三セクター化された「道南いさりび鉄道」も利用できます。ただし、青春18きっぷと併用した場合にのみ使用可能です。
※2 = 他にも奥羽本線の新青森駅~青森駅間、石勝線の新得駅~新夕張駅間の相互発着の場合と、宮崎空港線の宮崎空港駅~宮崎駅間は特例として青春18きっぷのみで特急列車の普通車自由席に乗車可能。
※3 = 富山県の「あいの風とやま鉄道」の富山駅~高岡駅間および、石川県の「IRいしかわ鉄道」の津幡(つはた)駅~金沢駅間は、JR線へ通過利用する場合のみ普通車限定で乗車でき、また、青森県の「青い森鉄道」の八戸駅、野辺地駅、青森駅での乗り降り限定で同鉄道を利用可。
◆青春18きっぷの悩ましい所◆
青春18きっぷの期間中は、普通車の利用率が高まる傾向となる為、電車の席が争奪戦になる場合が多々あります。ただ、これについては18きっぷ使用者以外の乗客も巻き添えを喰ってしまうのがもどかしいところ。長距離移動ともなると、乗り換えの回数も増える為、乗り換えの度にこの座席争奪戦に巻き込まれる場合も多々あります。
また、一部例外区間を除いた特急列車が一切利用できない為、移動時間が必然的に長くなります。
さらには、5回分セットでのみの販売となっている為、1回辺り平均¥2,370以上の利用をしなければ、もとが取れなくなってしまう事になります。
恐らくは、青春18きっぷを利用してみたいが躊躇する方の大半はこういった理由もあっての事だと思われます。
乗車券と特急券を別途購入する必要がありますが、時間短縮を図るため、ある区間だけは特急列車や新幹線を利用する、という使い方も一考の価値ありです。
時刻表は、持っているといざという時に便利
旅程を決める際にも時刻表があれば、最適なルートを探し出すには便利です。
時間の都合上、一部区間のみは特急や新幹線を利用したいという場合も、時刻表があればどこで何時に新幹線や特急に乗り、どこでローカル線に乗り換えるか、といった計画を簡単に立てる事が可能です。
また、一度計画を立ててしまえば後は特に必要ではありませんが、念の為に一緒に持っていけば、例えばこれから乗ろうとしている電車が事故などで大幅な遅れや運休が出てしまった場合、迂回ルートとその時刻を調べる時に役に立ちます。
高速バスやフェリーなどの代替手段を探すのも、スマホなどに比べるとまだまだ容易です。
青春18きっぷの旅行計画の立て方
青春18きっぷを利用するにあたって、まずは大まかにでも旅の行程や目的地などの計画を立てましょう。
ここが少し面倒なところではありますが、大抵は長時間の移動と多数の乗り換えを余儀なくされる青春18きっぷの旅です。
どんなに周到に準備をしても、ちょっとした計算外の出来事で大幅な予定変更の必要が出てくる場合もあります。
こればかりは行き当たりばったりではなく、大雑把にでも予定を決めておきましょう。
以下、青春18きっぷの旅行計画の立て方について、私なりにざっくりとまとめてみました。
旅慣れしている方にとってはあまりに当然な事ではありますが、こういった計画は滅多に立てないという方は、参考にしていただけますと幸いです。
大前提:青春18きっぷの販売、利用期間は限定されている
通年の利用期間は、春:3月上旬~4月上旬、夏:7月下旬~9月上旬、冬:12月上旬~1月上旬、この3パターンとなっています。
また、利用可能期間の終盤になると、販売期間が終了している = 青春18きっぷが買えない 状況になりますので、購入時期にも十分注意したいところです。
詳細は、こちらのサイトを参照ください。
■『青春18きっぷ/お得なきっぷ詳細情報/JR東海』
1.大まかに目的地と移動経路を調べ、旅行計画を形付ける
まずはどのような利用方法をとるか、大雑把でいいので決めていかなくてはなりません。
青春18きっぷの価格は、5回分(5人分)セットで¥12,050。(2019年10月現在。1回分のみの販売等はされていません)
つまり、1回の使用につき、平均¥2,410以上の区間を移動しなければ元がとれなくなってしまいます。
しかし、とりあえずそれは頭から離しておき、旅行計画を徐々に具体的にしていきます。
何も1回の旅行で5回分全てを消費する必要はありません。
要は青春18きっぷの利用可能期間中に使いきれば良いだけのことです。
もし日数が余るようであれば、それは別の日に回し、何らかの形で消費するのも良いでしょう。
あるいはどうしても余り分を使う予定がない場合、知人や友人に譲渡するのも良いでしょう。
譲渡に関しては、「改札印の入った当日分を譲ってはいけない」という事以外は、特に制限がありません。
ここは臨機応変に対処しましょう。
ちなみに、旅行には行きたいが、宿泊費や日程の都合上、どうしても青春18きっぷ代の方が高くついてしまう場合は、長距離切符の特性を活かす手もあります。
参照記事:■『意外と知られていないJR長距離切符のお得な利用方法』
2.乗換駅、時刻などの移動経路を明確にしていく
ある程度行きたい場所が決まったらば、次にどうやって移動していけば良いのか、目的地までの電車の時刻と乗り換えの駅や回数を調べていきます。
「Yahoo!の路線情報」や「ジョルダン」、「NAVITIME」など、とりあえずは皆さんがいつも利用しているサイトやアプリでも十分です。
当然ですが、青春18きっぷは、基本的にJR線でしか利用できませんので、移動ルートに私鉄が混じっている場合、そこは別料金になりますので、注意しましょう。
インターネットの普及によって、路線検索も非常に楽になりはしましたが、やはりJR時刻表があると便利。
全国の路線図や時刻だけでなく、私鉄やバス、フェリー、飛行機など、あらゆる交通機関の情報を網羅しているため、もし自分が利用しようとする区間で事故等が起きて大幅な遅延や運休が発生している場合を想定し、予め迂回ルートを想定しておく、といった事が容易にできます。
多少の面倒くささはありますが、旅にトラブルは付き物です。
簡単にでもいいので、下調べはしておいた方が無難。いざという時に、より落ち着いて行動することができます。
特に、まる一日かけて移動をこなそうとしている場合、列車が1本でも遅れてしまうと、その後の移動計画を大幅に変更しなければならない可能性も出てきます。
大まかにでも代替手段を考えておきましょう(一部区間のみ新幹線や特急を利用する等)。
目的地に早く着きそうである場合は、どこか寄り道してみたり、目的地での行動範囲を広げてみたり、あるいは現地でゆっくり過ごしてみたりと、選択肢もいろいろ増やす事ができます。
一日では辿り着きそうになければ、途中の駅周辺での宿泊先を確保しなければなりません。
3.無理のない移動計画であるか見直す
移動ルートがある程度決まったら、それが無理のない行程であるか、十分に検討をしましょう。
例えば、休みが4日間貰えたとして、その期間を利用する場合、片道の移動だけで1日半以上も掛かってしまうようであれば、折角目的地に辿り着いても、とんぼ帰り状態となってしまいます。
目的地で何を楽しむかによって、往路の到着時間から復路の移動開始時間までに、どれだけの余裕を持たせるべきかが、変わってきます。
景勝地を見る為に、目的地でレンタカーを借りないといけないが、もし渋滞などに嵌った場合、帰り時間に間に合わなくなってしまう……等といった事態は避けたい所。
不測の事態を考慮に入れて、目的地での時間は、十分余裕を持たせるように、移動時間を計算に入れましょう。
ある区間のみ新幹線や特急を利用する手もあります。
乗車する区間の乗車券と特急券が別途必要となりますが、やはり、新幹線を一部のみ利用したとしても、大きな時間短縮を図る事が可能となります。
どうしても行きたい場所があるが、時間が足りないという場合、青春18きっぷのみでの移動に拘りがない場合は、利用を検討してみましょう。
また、1日フルでの移動を考えている場合、もし列車が1本でも遅れてしまうと、次の乗り換え列車に間に合わず、その日の目的地に辿り着けなくなるリスクもついてきます。そうなってしまった時の事を考えて、対策を検討しておきましょう。
(本記事後半の「トラブル発生時は」の項目も参照ください)
4.宿泊先(ホテル)を確保する
次に、移動中や目的地での宿泊先を確保しておきます。
ここはやはり「楽天トラベル」や「Yahoo!ビジネストラベル」、「じゃらんnet」などで探すのが手っ取り早いです。
リーズナブルなビジネスホテルであれば、トータルの旅費もかなり抑えることができます。
また、楽天やYahoo!でショッピング等をされている方は、貯まったポイントを利用する事でさらに宿泊費を安くする事も可能。
一口にビジネスホテルといっても、実に多種多様であり、あまりビジネスホテルを利用した事がないという方であっても、単純に寝泊りするだけであれば快適そのものである場合が多いです。
しかし、お盆やお正月等の連休中はやはりどこのホテルもすぐに満室になる可能性が高まります。
ある程度予定が決まったら、すぐにでも予約をしておきましょう。
もし予定変更になりそうな場合になっても、2,3日前までならキャンセル料が発生することなく取り消す事ができる場合が多いです。
(ただし、これはホテルによって様々です。予約する際にキャンセル料についてきちんと調べておきましょう。予約手続きをしている際にキャンセル料の案内が表示されているはずですので、お見逃しなく)
また、サイト上では「空き室なし」となっていても、ホテルに直接電話をすれば、空き室がある場合があります。
(実際のホテルの部屋数より、サイト上の部屋数を少なく設定している事が多々ある為)
GoogleMAP等の地図で周辺のホテルを調べてみると、楽天トラベルやYahoo!トラベル等のサイトに登録されていないホテルも見つかる場合も多々あります。(ラブホテルの場合もありますが……)
目的地周辺のホテルが全て満室になっていたとしても、そこで諦めず、地図上のホテルに片っ端から電話をしていけば、意外と空き室のあるホテルは見つかるものです。
ちなみに、カプセルホテルなら比較的空いている可能性が高く、またビジネスホテルよりもさらに宿泊費を抑える事が可能です。しかし、こちらは完全に「寝れれば十分」といった方にしかお勧めはできませんが。
(カプセルホテルは飲食が指定された場所でしかできず、音も完全に筒抜けな状態であるのがほとんどですので、部屋で自由に過ごしたい方には完全に不向きです)
また、大浴場が男性のみの場合も多々ありますので、女性の場合、まずカプセルホテルは選択肢から外す事になるでしょう。
青春18きっぷの購入、利用方法
ここまで決まったら、後は実践あるのみです。
まずは青春18きっぷを購入しない事には始まりませんので、前もって購入しておきましょう。
販売数は限られていませんので、あわてて購入に走る必要はありません。時間のある時に購入すると良いでしょう。
くどいようですが、青春18きっぷは、販売期間、利用期間が限定されています。
どんなに前もっての購入を考えても、販売期間に入っていなければ、購入すらできませんので、注意。
利用期間終了直前も、販売期間が終わっていて、購入ができない事もあります。
購入方法
青春18きっぷは、以下の場所で購入ができます。
1.みどりの窓口のある駅。
2.指定席券の購入ができる券売機 (みどりの券売機)
3.主な旅行会社
4.金券ショップ等
最も簡単なのは、みどりの窓口で「青春18きっぷをください」と伝えて、購入する事でしょうか。
金券ショップでは、定価よりも安く購入できる場合がありますが、価格設定はまちまちです。
また、残り2回、3回分の18きっぷが販売されている事もありますが、それを購入しようとしている場合、1回分の価格設定が、¥2,410を大きく上回っている事もあります。
自身の移動計画に合わせて、購入を検討しましょう。
券売機で青春18きっぷを購入するには?
窓口に並んでいる時間があまりないという方や、中にはどうしても係員と対面での購入に緊張してしまうという方ももしかしたらいるかもしれません。
そんな場合、「指定席券売機」(「みどりの券売機」)を利用するのが良いでしょう。
乗車券だけでなく、新幹線や特急券も購入可能なみどりの券売機。
それを利用しての青春18きっぷを購入する方法について説明します。
指定席券売機での青春18きっぷの購入方法 ~JR東日本編~
指定席券売機での青春18きっぷの購入方法 ~JR東海編~
指定席券売機での青春18きっぷの購入方法 ~JR西日本編~
支払いが完了すると、いよいよ青春18きっぷが発行されます。
青春18きっぷ本券に加え、利用案内表4枚の計5枚が発行されますので、これらを全て受け取り、購入手続きが完了します。
改札や車掌に提示するのは青春18きっぷ本券のみです。利用案内表は一読して処分するなり、別に所持しておくなりしましょう。.
利用方法
この青春18きっぷ、自動改札機は通せませんので、改札横の駅員さんに直接渡して、改札を通してもらいます。
利用当日の最初のみ、券面の回数の箇所に、判子が押されます。
後は、途中下車したい場合や、目的地駅に到着した際、この切符を改札横の駅員さんに見せる事で、改札を通る事ができます。
無人駅で降りる場合、大抵は車両の一番前のドアから降りる事になりますので、その際、車掌または運転士に切符を提示します。
また、無人駅からその日の移動を始める場合、列車に乗る際に、バスのように整理券がドア横から出てきますので、念の為に受け取っておきましょう。.
日を跨いでの利用に注意!
青春18きっぷ利用時における、1日の区切りは、午前0時となっています。
0時を回って移動を考えている場合、2回分のカウントがされてしまいますので、注意が必要です。
ただし、0時を回ってから最初の駅までは、前日分の内にカウントされます。
例)8月1日に、福岡県鹿児島本線の小倉駅から、博多駅行きの最終列車を、青春18きっぷで移動する場合
23:48小倉駅発 ⇒ …… ⇒ 23:59枝光駅発 ⇒ 00:01スペースワールド駅発 ⇒ 00:04八幡駅発 ⇒ …… ⇒ 01:12 博多着
上記のようなダイヤでの移動となりますが、この場合、スペースワールド駅までは、8月1日分の利用とみなされます。
ただし、それを過ぎた八幡駅から8月2日分の利用とみなされる為、青春18きっぷは、2回分の利用となってしまうのです。
翌朝、博多駅からさらにJR路線の移動を考えている場合は、構わず利用しても問題はありませんが、博多駅周辺にて滞在を考えている場合、スペースワールド駅から博多駅までは、予め通常の切符を購入しておくなどの対処をしておかないと、勿体ない使い方となってしまいます。
夜行列車ムーンライトを利用する場合も、同様に0時以前から利用をすると、2回分の利用とみなされてしまいます。0時を過ぎてから出発する駅までは通常切符を購入し、以降は青春18きっぷを利用するなどの対処をすると良いでしょう。
※ただし、東京近郊、大阪近郊は、0時を過ぎても終電までが1日分のカウントとなります。
青春18きっぷの旅に持って行きたいもの
青春18きっぷを利用するにあたり、是非とも用意しておきたいものを、私なりにまとめてみました。勿論、これらはほんの一例に過ぎませんが、あまり荷物が多くなると、乗り換えの際に大変な思いをする羽目になります。
可能な限り、必要最小限になるよう心掛けましょう。
・青春18きっぷ ……これがなくては始まりません。家を出る前、ホテル等の宿泊先を発つ前に、もう一度所持している事を確認しましょう。
・時刻表 ……スマホやタブレット等でも代用は可能ですが、いざという時の代替ルートを探すには、やはりこれが最も便利です。これからの移動計画の再確認や、いざという時の代替移動手段を簡単に探しておく等、移動中にバッテリーや通信エリアを全く気にせず行えるのも、大きなメリットです。
・飲み物、軽食 ……複数回もの乗り換えをこなしての長距離移動を考えている場合、途中、売店に寄る時間がない場合も多々出てきます。予め飲み物や食べ物を用意しておくと良いでしょう。ただし、あくまで普通列車でのみの移動となりますので、臭いキツイ食べ物、飲み物は顰蹙を買う恐れがあります。パンやおにぎり等の軽食がベストです。
・目的地周辺のガイドマップ ……折角の時間を持て余す長距離移動の最中、目的地をどう巡るか?アレコレ考えるのも、楽しみの一つと言えるでしょう。
・ホテル等の連絡先 ……もし列車の到着が大幅に遅れたり、列車に乗り遅れたり、予定を変更したりして、宿泊先への到着が予定より遅れそうな場合、連絡をしておいた方が良いです。あまりないとは思いますが、チェックインの予定時刻を大幅に過ぎて連絡無しであった場合、キャンセル扱いとなってしまう恐れもあります。確実に遅れると分かった時点で、連絡はしておきましょう。不慮の事故等で、キャンセルせざるを得なくなってしまった場合も同様です。
・予備資金(1万~2万円程度) ……もし天災や事故等で、その後の移動が困難になりそうな場合、新幹線や特急、高速バスといった、代替の交通機関で迂回できる場合もあります。それらの青春18きっぷが使えない区間を利用するしか方法がなくなった場合に備えて、旅費は予定より多めに持っておきましょう。
・音楽プレーヤー ……旅に音楽は欠かせません。長時間の移動を楽しむ為にも、持っておくと良いでしょう。勿論、周囲の迷惑にならないよう、音量には気をつけましょう。
・本、雑誌等 ……長時間の列車移動のお供に。かなりの時間を持て余す事になりますので、暇潰しの手段を用意しておきましょう。ただ、それにあまり没頭しすぎて、目的地を乗り過ごさないよう注意しましょう。
・下痢止め、風邪薬、頭痛薬等 ……長距離移動をこなす日に限って、風邪や腹痛等、体調を崩す事はありがちです。列車にトイレがあれば良いですが、無かった場合は、非常に困った事になり得るでしょう。そんな時の為にも、常備しておきたいものです。
・着替え、化粧品等のお泊りセット ……旅行日数に応じた着替えは勿論、シャンプーや石鹸、歯ブラシ、剃刀等、こだわりがある場合は、用意しておきましょう。ホテルの備品を利用すれば、これらは省略できますが、それでは満足できない方は、是非持って行きたいものです。女性の方は、化粧品セットもお忘れなく。
後は、それぞれの趣味に応じてカメラやノートPC、タブレットなど準備しておきましょう。
ただし、何度も説明している通り、1日で複数回もの乗り換えをこなしていく場合がほとんどです。そんな時に、手荷物をあれこれ持っていると、非常に不利となります。できる限り、荷物は必要最小限に、コンパクトに収めるよう工夫しましょう。
トラブル発生時は
長距離旅行にトラブルは付き物です。
列車の大幅な遅れ、天候不良や事故等による運休……そんな時、予めある程度の対策を考えておくのと考えていないのとでは、その後の取れる行動の選択肢が大きく変わってきます。
列車の大幅な遅れ ……人身事故、天候不良などで、到着の列車、或いは今乗車中の列車が遅れるのは、珍しい事ではありません。5分、10分程度の遅れであれば、特に問題がない事も多々ありますが、これが30分、1時間ともなってくると、終電に間に合うかどうかの問題にもなってきます。
終電に間に合うよう、運転再開される事を祈るのもまた選択肢の一つではありますが、もし全く再開の目処が立たずに、時間がどんどん過ぎていってしまったら……。他に方法がないか、落ち着いて色々検討してみましょう。
1.振り替え輸送が可能か?
…併行している私鉄線がある場合、青春18きっぷがそのまま使えるパターンがあります。「青春18きっぷを除く」「フリータイプの企画乗車券を除く」とされていた場合、別途運賃を支払う必要が出てきますが、多くの場合、青春18きっぷでも私鉄線の振り替え輸送が利用できます。詳細は駅員さんに尋ねてみましょう。
2.新幹線、特急列車を利用する
…新幹線が併行している場合、一部区間のみ、それを利用するのも手です。乗車券、新幹線特急券は別途購入の必要が出てきますが、遅れを十分取り戻す事も可能となります。また、特急列車が走っている区間であれば、同様に一部区間のみ利用するのも手。勿論、この場合も乗車券、特急券は別途必要となります。
3.可能な場所までとりあえず移動し、そこで宿泊先を確保する
…振り替え輸送もない、特急もない、新幹線もない、或いはそれらを駆使しても、目的地到着に間に合わない可能性が高い場合。とりあえずは、可能な限りの移動をこなして、そこで宿泊先を確保する手もあります。スマホやタブレットがあれば、ホテルの検索や宿泊予約も楽です。そして、その日宿泊する予定であったホテルには、忘れずに状況の説明とキャンセル手続きの連絡をしましょう。当日キャンセルは、手数料が発生する可能性も高いですが、このようにどうしようもない場合、融通を利かせてくれる可能性もあります。 ※ただし、これはホテルによって対応が変わってきますので、要注意。
列車の運休 ……運転再開の目処が立たないほどのトラブルに見舞われた場合、或いはその日は終日運休となってしまった場合。通常の切符であれば払い戻し等を受ける事ができますが、青春18きっぷはそれらの保障が一切効きません。(故に安価) 途中まで移動してきたは良いものの、このような事態に陥ってしまった場合、基本的に、上記の大幅な遅れと同様の対処法がありますが、他にも手段を模索してみましょう。
1.迂回ルートはあるか?
…まずは、迂回ルートがあるかどうか、調べてみましょう。例えば、松江や鳥取等の山陰地方から京都まで移動したいとして、山陰線の一部区間の運休が発表された場合。伯備線や因美線を利用して山陽本線まで抜けて、そこから京都まで移動する、という手もあります。こうなると、移動に大幅な追加時間が発生したりする可能性も高いですが、山陽本線まで特急列車を利用し、後は普通列車に乗り換える、といった手段もあります。
2.代行バスはあるか?
…設備トラブルなどで運休となり、代行バスが出ている場合、それにも青春18きっぷで利用する事が可能となります。ただし、普通列車の代行バスのみに利用可能です。
3.新幹線の利用
…発達した低気圧、或いは台風が近づいてきている場合。こうなると在来線を含めた、多くの交通機関が広い範囲で運休、見合わせとなる場合がありますが、実は新幹線なら運行している場合もあったりします。運行状況を確認し、乗車券と新幹線特急券を別途購入すれば、とりあえず、その場からの移動が可能となります。
4.路線バスの利用
…もし、他の路線へと向かう路線バスが走っていた場合、それを利用して迂回ルートを行く手段もあります。JR時刻表には、路線バスの時刻も記載されている場合が多いですので、こんな時こそ、JR時刻表を最大限に活用しましょう。当然、迂回ルートの列車が運行している場合に有効な手段となりますが。
5.高速バス(都市間バス)の利用
…都市間バスが走っている場合、それを利用して隣接の街まで行き、そこから列車移動を再開する手もあります。高速バスもJR時刻表に記載されている場合が多いですので、しっかりと探してみましょう。
最後に
ここでまとめているのは、あくまでも基本的な概要です。
もっと調べてみると、他にいくらでも効果的な利用方法がある事が分かると思います。
しかし、最初からいきなりあれもこれも取り入れようとすると、混乱を生じさせる事にもなりかねません。
肝要なのは、いかにして道中を楽しむか?これに尽きます。青春18きっぷの旅は、まさに「旅は道中こそ面白い」を体現したようなもの。
ある程度こ慣れてきてから、もっとお得な利用方法を探してみるのも良いでしょう。
リンク
■青春18きっぷのJR各社による詳細
◆『JR東海』
◆『JR東日本』
◆『JR西日本』
■青春18きっぷの技アレコレ
◆『青春18きっぷ研究所』
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