長崎県・平戸島 ~九州西端部の異国情緒溢れる島を歩く~

 

長崎県北西部に隣接する島、平戸島(ひらどじま)

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島全域が平戸市に属しており、長崎県でも4番目の面積を誇るという、広めの島となっています。
平戸大橋が九州本土と掛かっており、車やバスはもちろん、その気になれば徒歩で行き来する事が可能です。

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平戸の歴史は古く、およそ400年前に日本で最初の西洋貿易港が開かれた場所であり、キリシタン信仰の地としても知られ、その名残が今もなお色濃く残されています。
特に、島の北部では平戸城(別名:亀岡城)やオランダ商館など、日本文化と西洋文化を一度に味わえる独特の光景を成しており、異国情緒溢れる場所となっています。

今回は、一部ではありますが、平戸島の魅力のスポットについてまとめてみようと思います。

 

 

寺院と教会の見える風景

 

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平戸市の中心街を歩いていると、それだけで異国情緒を簡単に楽しむ事が出来ますが、中でも“寺院と教会の見える風景”は、その代表とも言えます。
石畳の坂道、その眼前には瑞雲寺と光明寺の格式高い建物と屋根瓦が並び、その向こう側には平戸ザビエル記念教会がそびえ立つ。

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寺院と教会、全くイメージが異なるであろう建造物。
それなのに、この光景は違和感を覚えるどころか、見事に調和しており、他にはない独自の光景を作り出す事に成功しています。

和洋の文化が見事に混ざり合っており、西洋との貿易の架け橋となった平戸に相応しい光景と言えるでしょう。

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石段を上って行けば、平戸ザビエル教会に辿り着きます。

 

地図

展開/格納

 

平戸ザビエル教会

 

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寺院の石段を上り切った後、不意に現れる西洋風の建造物。
1931年に建造されたこの教会は、1550年に平戸を来訪したザビエルの記念像が建立された事から、名称が「聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂」と呼ばれていましたが、近年に正式名称を「平戸ザビエル記念教会」と改めました。

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平戸市中心街の丘の上に堂々と佇むこの教会は、まさに平戸市のシンボルの一つ。

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ただし、教会は観光施設ではなく、あくまで宗教施設の一つ。
当然ながら、この平戸ザビエル教会もまた現役の教会ですので、見学の際はマナーをしっかりと守るようにしましょう。

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ちなみに、フラッシュなしであれば堂内の撮影は可能。
しかし、教会というのは、本当にそこにいるだけで心底神聖な気分に浸る事が出来ます。

 

『平戸ザビエル記念教会』基本情報

展開/格納

内覧時間 06:00~16:30 (日曜10:00~16:30)
      但し、ミサや冠婚葬祭時は見学不可の場合あり。また、その他都合により閉まっている場合あり
拝観・入館料 無料 献金箱への寄付のご協力をお願いします。
休館日 特に無し

地図

 

平戸城(亀岡城)

 

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平戸港と海のすぐ向かい側には、緑の丘陵とその上にそびえる平土城(亀岡城)を望む事が出来ます。

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平戸市のもう一つのシンボルとも言うべき天守閣。
平戸港、平戸瀬戸と、三方を海に囲まれており、天然の堀としている珍しいタイプの城とも言えるでしょう。(…たぶん)

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1871年の廃藩置県後の廃城令によって廃城となり、解体されたものの、1962年に復元されました。

2006年には、日本100名城の一つにも選定されています。

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天守閣から眺める平戸の眺望は、なかなかのもの。

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平戸の発展を見守り続けているかのようです。

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『平戸城』基本情報

展開/格納

開館時間 08:30~17:30 入館受付は17:00まで
休館日 12月30、31日
入場料 大人510円、高校生300円、小中学生200円 (団体割引:30名以上2割引)
     障がい者(手帳提示) 大人300円、高校生200円、小中学生無料

地図

 

平戸オランダ商館/オランダ塀

 

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平戸港の沿岸を歩いていると、ひと際洗練された建築物が飛び込んできます。

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これは2011年に開館した「平戸オランダ商館」という施設で、1609年からの33年間、日本では唯一オランダとの貿易港として賑わっていた当時の資料や貿易品を展示しています。

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1639年、日本で初めての西洋の石造建築物とされている「1639年築造倉庫」。
本館を始め、宿泊所や調理場などが整備されていったそうですが、1641年、幕府の命令により長崎出島に移転され、商館は取り壊される事となります。

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「平戸オランダ商館」は、この倉庫を忠実に復元したという貴重な建築物。

白色をベースとした美しい佇まいが目を惹きます。

 

 

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さらに、平戸オランダ商館のすぐ西の方には、「オランダ塀」という古い石段と石塀が続く、異国情緒溢れる道があります。

高さは2mほどあり、砂石を平積みし、貝殻と石灰を混ぜて作った漆喰のようなもので塗り固めた塀で、1618年に築造されました。
商館本館や、倉庫、火薬庫、病室等の目隠しとして作られたとの事。

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西洋の歴史を感じさせる道、その向こう側に見える平戸城という和の歴史の建築物。

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異文化の垣根を越えて混ざり合う、国交の象徴とも言うべき平戸の町並み。
西洋との交流の歴史を存分に味わいながら散策を楽しんでみましょう。
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『平戸オランダ商館』基本情報

展開/格納

開館時間 08:30~17:30
休館日 毎年6月第3火・水・木曜日
入館料 大人300円、子ども200円 (団体割引:20名以上で1割引)、障がい者(手帳提示)100円

地図

 

他にも魅力満載の平戸島を心ゆくまで楽しんでみましょう

 

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ここで挙げたものは、平戸の魅力のほんの一部に過ぎません。
平戸市の中心街意外にも、注目すべきスポットは盛り沢山。
はっきり言って、日帰りで平戸島を満喫しきるのは、ほぼ不可能と言えるでしょう。

可能であれば、レンタカーを使って、島内をあちこち駆け回ってみたいもの。

また、不便さはあるものの、島内には路線バスも走っているので、バスを利用して目当ての場所に訪れてみるのも面白いでしょう。

 

アクセス

 

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平戸島へは佐世保市より電車、バスにてアクセスする事が可能。

佐世保駅前のバスセンターより直通のバスが出ていますので、これを利用するのが最も便利です。
終点の「平戸桟橋」で下車します。 ※「平戸口桟橋」で下車しない事。紛らわしいので注意。
運賃は片道1,500円、乗車時間は約90分ほど。

『西肥バス』

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また、途中でバスに乗り換える必要がありますが、電車を利用しての移動も可能です。

電車を利用する場合、佐世保駅にて松浦鉄道西九州線に乗車し、「たびら平戸口」駅にて下車します。
運賃は片道1,340円。乗車時間は約80分ほど。

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たびら平戸口より、徒歩にて平戸瀬戸市場まで移動すると、平戸口桟橋というバス乗り場がありますので、ここで平戸桟橋行きのバスに乗車します。
平戸桟橋まで片道260円、乗車時間は10分ほどとなっています。

 

 

おまけ

 

他にもちょっと気になった、平戸港周辺の小ネタを少し。

・チューリップ型のベンチ

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チューリップ型のオブジェがいくつか並んでいるだけかと思いきや、花弁の片方を倒すとベンチに早代わり。
何ともユニークかつ可愛らしい。
やはり、オランダにちなんでチューリップなんだろうな。

 

・満潮と干潮の違いが顕著に現れる場所

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別に何てことない事ではありますが、平戸港周辺では、満潮時と干潮時の違いが目に見えて実感できる場所でもあります。
写真は、何れも同じ場所から撮ったもの。
朝歩いていた時と、昼歩いていた時で、「あれ?こんなところあったか?」と一瞬疑問にすら思う事でしょう。
普段、このような光景に親しんでいない方にとっては、ある意味で新鮮な光景のある場所として面白いかもしれません。

 

 


リンク

『平戸観光協会』
『ほっこり♥HIRADO』

『ながさき旅ネット/平戸ザビエル記念教会』
『平戸城』
『平戸オランダ商館』

 

 

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