あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day3・北大東島の絶景と文化に触れる旅~

沖縄・東の果ての孤島、大東島の旅シリーズ第6弾
旅の舞台はいよいよ北大東島に移りました。最終日の3日目は、北大東島での周遊旅の様子についてまとめていきます。
遺跡のような廃墟『燐鉱石貯蔵庫跡』、大東島屈指の“迷”スポット『大東ピラミッド』、澄み渡る“大東ブルー”の海…。

今回も見どころ満載の周遊ルートをお楽しみください。

 

■大東島への旅シリーズ■

あなたの知らない沖縄がそこにある 絶海の浪漫孤島・大東島  ~1・大東島へ行こう!島の概要と旅の計画編~
あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day1・レンタサイクルで周遊する(前編)~
あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day1・レンタサイクルで周遊する(後編)~
あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day2・南大東島の文化と歴史に触れる周遊の旅~
あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day2・南から北へ!二つの大東島を楽しむ~
あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day3・北大東島の絶景と文化に触れる旅~
あなたの知らない沖縄へ 絶海の浪漫孤島・大東島への旅 ~Day3・北大東島の始まりの地と沖縄の果てへ/旅の完結~

 

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1.周遊前の準備

 

北大東島での夜が明けました。
いよいよ大東島の旅も最終日の3日目を迎えます。

しかし、さすがにこの日は東の海岸に行ってまで朝日を見る事は出来なかったな…。
連日早朝に起床し、しかも自転車でひたすら2日間も駆け回った事もあって、3日連続の早朝周遊は控えました。

3日目も例にもれず、自転車で島内を周遊する予定でいたので、少しは休まないとな…。

という事で、この日は8時過ぎまでゆっくりと部屋で過ごして、そこから周遊の準備に入る事にしました。

ただ、『民宿二六荘』は、島内での労働者も多く利用しているので、朝から忙しない音が部屋まで響き渡ってきます。
廊下を歩く足音や話し声が筒抜け状態。

半ば無理やり起こされるような感じで目が覚める事に。
仕方ないので、簡単に北大東島の自転車周遊のルートを考えてみる事にします。

 

 

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そして、準備が整ったら、とりあえず朝食を調達してから周遊を開始しようと、まずは二六荘の食堂(浅沼食堂)に併設してある『浅沼商店』に行ってみる。

と、商品を色々見ていたら、総菜などは一切置いていない模様。
軽食といえば、パンくらいしかなさそう。

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でも、これで十分か。

少なくとも、南大東島2日目の朝食に比べたら…。

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という事で、パンで朝食を済ませ、北大東島の周遊を開始します。

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2.遺跡のような廃墟『燐鉱石貯蔵庫跡』

 

 

北大東島の自転車周遊旅の始まり。

まず向かったのは、昨夜、廃墟と天の川の写真を撮るために行った、『燐鉱石貯蔵庫跡』。

夕暮れと夜中に行ったものの、日中の綺麗な姿もまただいぶ印象が変わってきます。

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まるで歴史的な遺跡のような、崩落した跡地。

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かつて、燐鉱石の採掘が盛んであった、北大東島。
島の発展に貢献したこの施設。

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最盛期には年間22,068トンもの燐鉱石を搬出し、出稼ぎの為に人が集まり、島の人口も2,700人に達していたようです。

しかし、戦後、米軍管轄下に置かれた後、閉山となりました。

 

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灰色の大きな廃墟が貯蔵庫の跡地であり、道路を挟んで隣にある廃墟が乾燥工場の跡地となっています。

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全盛期にはどんな姿の建物をしていたのだろうか。

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崩落した煉瓦、瓦礫を眺めて、自分なりに想像してみるのも面白いかもしれません。

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沖縄の東の果ての大規模な廃墟。
出来ればこのまま残してもらいたい。

 

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そして、貯蔵庫跡の前に広がる『西港』からの海の景色も悪くありません。

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フェリー“だいとう”が寄港する3ヶ所の港の一つ。
海の向こう側には南大東島を一望する事もでき、綺麗な海と相まって素晴らしいロケーションとなっています。

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非常に澄みきった水色の海。

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眺めているだけでも爽やかな気分になれます。

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廃墟と海。
この組み合わせもまた素晴らしい。

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廃墟マニアにもたまらない場所ではないでしょうか。

 

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西港のすぐ隣には『西港公園』という、広めの公園もあります。

ここで海と南大東島を眺めながら、ゆっくり休憩をとるのも乙なもの。

大東島を自転車で周遊する場合、予想外の坂道の多さに大変な思いをするかと思いますが、こういった休憩所が海沿いの要所にありますので、有効活用しましょう。

疲れた体に、この海の絶景が眺められる解放感ある休憩所は、心までもが癒されます。

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ちょっと気になったのが、このバナナみたいな実が成っている木。
これって何だろう?

これまたあまりお目にかかれないようなものなので、こういったものを見てるだけでも楽しい。

廃墟と港の青い海を楽しんだら、次はそのまま北上して行きます。

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3.大東島の“迷”スポット『大東ピラミッド』

 

 

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道を北上し、しばらく道なりに進んでいくと、白い岩が四角錐のように積み上げられた場所が見えてきます。

北大東島の南側に『大東漁港』という、堀込式の大規模な港を建設した際に出た岩石を積み上げたもので、『大東ピラミッド』と呼ばれています。

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三っつも造られているのは、本場のピラミッドを模しての事なのか、単純に三つに分けて造った方が安全だったからなのか…?

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何て事ない、単純に岩が積み上げられただけの場所ではありますが、ピラミッドの上側から見る海岸の景色も悪くはありません。

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太陽が照り付けていると、白い岩石がそれを反射して、眩しい。
晴れた日はサングラスがあると良いでしょう。

また、日陰になる場所も見当たりませんので、夏場に自転車で来る場合は、帽子を被ったり、水分補給の準備を忘れずにするなどして、熱中症にかからないよう注意しましょう。

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ご丁寧にピラミッド中央部には階段まで造られていますが、ピラミッドとピラミッドの間には上まで車で上れる坂道が通っています。

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ただ、階段の前は全く手入れのされていない茂みがありますので、敢えて階段で上るのも面倒な状況。

もしかして階段はただのお飾りなのかもしれない…。

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しかし、割と大規模なピラミッドが三つも道路沿いに建っているのは、なかなかの壮観。

大東島屈指の“迷”スポットと言えるかもしれません。

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4.北大東のまるでプールな海『北港』

 

大東ピラミッドを後にし、海岸沿いの道を暫く東に向けて走っていくと、左手側に『北港』が見えてきます。

 

 

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この『北港』は、フェリー“だいとう”が北大東島にて接岸する三ヵ所の港の内の一つ。
波の高さなどによって、何れかの港を使用するかが決定されます。

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そして、何といってもこの港は海が非常に綺麗です。

南大東島の『亀池港』で見たような澄みきった“大東ブルー”の海を、ここでも楽しむ事が出来ます。

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港の海と思えないような水色の海。

荒々しい岸壁の海岸からは想像もつかない青さの海。

砂浜がないと言えども、まるでプールのような海をこんなに見る事が出来るのは、本当に異例とも言えるでしょう。

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まさに大東島でしか見る事の出来ない光景。

と、ここで一つ問題が発覚。

さっきから売店も自動販売機も全然見当たらず、所持している水分の残量がだいぶ減ってきた状態となってしまいました。

ジリジリと照り付ける大東島の太陽、自転車で島内を駆け回っていると、汗が止まらない状態となります。

なので夏場に自転車周遊する際、水は大量に必要となってきます。

さて、困った…。

ここはひとまず、最寄りの売店に寄るべく、島の中央部を目指して南下していきます。

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5.売店探索と『大東宮』参詣

 

 

『北港』からの最寄りの売店を探してみると、『名嘉商店』というお店が島の中央部にあるようなので、そこに向かってみる事にします。

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看板などは出ておらず、注意して見ていないと簡単にスルーしてしまえる場所にあります。

しかも、入り口のドアに『名嘉商店』と貼紙をしているだけなので、本当にここか?と思ってしまう外観。

というか、店やってるのか?

しっかりと営業していますので、ご安心を。

まずは目当ての飲み物を探し、そして、もうすでに昼の12時を回ろうかという時間でもあったので、ついでに何か総菜とかないかな?と店内を回ってみるものの…。

総菜系は一切見当たらず。
簡単なお菓子などだったらあるようでしたが。

とりあえず麦茶2本を購入しておく事に。

そして、レジにて店の方と簡単な会話のやり取りをします。

 

―「観光ですか?どちらから?」

「名古屋からです。でも今は那覇の実家に帰省してまして、そのついでにここに来ました」

―「名古屋ですか~。何もないでしょう、ここ」

「いえ、海も星もすごく綺麗ですし、今自転車であちこち行ってるんですけど、なかなか楽しいですよ」

 

こんな何気ないやり取りもまた、旅先で楽しめる醍醐味の一つですね。

飲み物を買って『名嘉商店』を後にすると、近くに『大東宮』という神社がある事に気付き、そこも気になったので、ついでに立ち寄ってみる事にしました。

 

 

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この大東宮も、南大東島の『大東神社』と同じく、御祭神は天照大神となっています。
開拓が開始された当初から創建されており、現在に至るまで北大東島の発展を見守り続ける神社です。

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また、大東神社と同様、この大東宮でも毎年9月22日、23日に「大東宮祭」という伝統行事が行われます。
住民の健康と五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈願する祭りで、祭事や神輿巡業、奉納演芸などが催されます。

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土俵もあるので、その祭事の時に使用されるのでしょうか。

興味がある方は、9月22日、23日を狙って、南北大東島を訪れてみると良いでしょう。
二つの島で同時に催される伝統祭。

私も一度見てみたい。

北大東島の旅もまた十分楽しめている事に感謝しながら、今後の事も願って参詣してみました。

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6.北大東島での昼食をとるべく彷徨う

 

そろそろ昼食をとろうかと思い、どこで何を食べるかを考える。

北大東島は、南大東島以上に食べられる場所が限られていそうだ。
また南大東島のように弁当を買って、海沿いの休憩所で食べてみるか?

そう考えながら、とりあえず民宿二六荘の浅沼商店まで戻る事にします。
お昼時になったら、総菜系が取り揃えられるだろう、等という期待を込めて。

けっこう急な坂道を上ったりして、苦労して自転車を漕ぐこと約20分。
浅沼商店に到着します。

…が、ここまで来て驚愕の事態。

 

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浅沼商店、まさかのお昼休み…!!

これは痛恨の大誤算…!

どうしよう、昼飯…。

と、ここで宿泊施設の『ハマユウ荘』なら、レストランで昼食をとる事が出来るという事を知り、今来た道を戻っていって、『ハマユウ荘』へと向かいます。

 

 

浅沼商店から自転車で15分ほど。
ハマユウ荘』に到着します。

なかなか広くて立派な宿泊施設。
次に北大東島に来る機会があれば、是非ここで泊まってみたい。

そう思いながらレストランを探します。

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駐車場前の入口から右奥の方に進んでいくと、『レストランはまゆう』が見えてきます。

ここもまた、広くて綺麗なレストランです。

メニューを見てみると、カレーやとんかつなど、一般的によく見るメニューから、沖縄そばといった地元メニューも取り揃えられていますが、“大東島ならでは”のメニューは残念ながらない模様。

宿泊者限定ならあるのだろうか?

しかし、カレーでも沖縄そばという気分でもなく、でも折角なら“沖縄ならでは”のものが食べてみたいと思い、「ポーク玉子定食」を注文する事にします。

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今や沖縄のソウルフード食材として、全国的にも知られているポーク。
正式にはランチョンミートと言い、「SPAM」が有名です。

本土でこそあまり見かけないので、値段もそれなりにしますが、沖縄では本当に地元民が普段から食べる食材なので、ほとんどの店で取り扱われており、比較的安く購入できる県民食。

その為、ポーク玉子は沖縄では朝ごはん等で出てくる“質素なメニュー”ではありますが、簡単に腹を満たす程度なら十分なメニューでもあります。

質素ながら沖縄らしさ全開の昼食をとり、満足な気分でお昼を過ごす事が出来ました。

 

腹も適度に膨れたところで、次なる目的地に向けて移動を再開します。

次は島の南西部に位置する『上陸公園』を目指します。

 

 

ここからの様子は、また次回にお伝えする事にします。
次はついに大東島の旅シリーズ最終章となります。

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大東島の動画も作成しています。是非合わせてお楽しみください!

 


リンク

 

『二六荘 -島の観光』
『北大東島観光ナビ』
『ハマユウ荘 うふあがり島』

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