鍋ヶ滝 ~水のカーテンの幻想光景、「裏見の滝」筆頭~
鍋ヶ滝(なべがだき)。
熊本県は阿蘇山の北側、周囲を大分県に囲まれた小国町にある滝です。
その昔、阿蘇カルデラをつくった巨大噴火による火砕流がこの周辺にも流れ込み、柔らかい層の上側に固い層をつくりました。その後、長い年月をかけて柔らかい層を水が侵食していき、現在の鍋ヶ滝を形成するに至ります。 落差は12m程度と、さほどの規模ではありませんが、滝幅は20mほどと広めであり、優美な姿が印象的な滝です。 まるで水のカーテンが森の中に掛かっているかのような光景が広がり、そこに木漏れ日が降り注ぐ。豪快な水の音と、柔らかにそよぐ木々。 静と動を存分に感じる事ができる、大自然の芸術。
あまりの神秘的な光景に、誰もが心を捕らわれてしまう事でしょう。
水煙に木漏れ日が差し込まれると、息を呑むような優美さとなります。
幻想的な光景。
いろいろ試しながら撮影を楽しむのもまた良いかもしれません。
そして、この滝の大きな特徴の一つに、滝の裏側に入り込む事ができる事が挙げられます。
滝の名所は数あれど、裏側に回る事ができるのは、数箇所しかありません。
このように、裏側から滝を眺望する事ができる滝の事を「裏見(うらみ)の滝」と言います。
中でもこの鍋ヶ滝の壮麗さはトップクラスである為、絶好の被写体としても知られています。
特に、松嶋菜々子が出演したKIRIN「生茶」のCMで一気に知名度が上がり、人気の滝の一つとなった模様です。
滝の裏側は10m以上も浸食で削られているために意外と広く、ちょっとした水の洞窟に入り込んだかのような気分に陥ります。
表から見るのとでは、非常に印象が変わります。
山間部に位置する滝ですので、最寄りの駐車場から、ちょっとした高低差のある遊歩道を移動する必要があります。
とはいえ、遊歩道は徒歩数分程度とさほど長くなく、綺麗に整備されており、また、杖の貸し出しも行われていますので、あまり身構える必要はありません。
しかし、滝周辺は滑りやすくなっていますので、足元には十分に注意しましょう。
開園時間/09:00~17:00 (最終入園 16:30)
入園料/大人(高校生以上):¥200、小人(小・中学生):¥100、小学生未満:無料
駐車場/48台
休園日/年末年始 (12/28~1/3)
臨時休園情報/大雨・洪水警報発令時など河川の増水状況等により臨時休園とする場合があります。
バスでのアクセスを試みる場合
バスを利用したい場合、まずJR阿蘇駅まで移動し、同駅より「杖立(つえたて)」行きのバスに乗車し、「ゆうステーション」(道の駅 小国 ゆうステーション)にて下車します。
ただし、阿蘇駅JR豊肥本線の肥後大津駅~阿蘇駅間は、先の震災の影響で、2017年7月現在においても運転が見合わせの状況となっていますので、高速バス「特急やまびこ号」にて阿蘇駅前まで移動しましょう。熊本~大分間を結ぶバスですので、熊本駅や熊本空港、大分駅からでも、阿蘇駅への移動が可能です。
また、阿蘇駅~ゆうステーション間のバスは、土、日、祝日だと1日4往復しか運行されていませんので、時刻には十分に注意しましょう。
運賃は片道¥930です。
■『産交バス 時刻と路線案内』
↑時刻の検索方法は、まず日時の項目にて乗車日と時間を選び、バス停名を指定します。「阿蘇駅前」と「ゆうステーション」をのりば、おりばに入力し (文字を打ち込むと、バス停名の候補が出てきますので、それを選択) 、「検索する」を押すと、ページ下部に時刻が表示されます。
阿蘇駅前から約1時間ほどでゆうステーションに到着しますので、そこでタクシーを利用するのが無難となります。
ただ、ゆうステーションから鍋ヶ滝までは、約4.5kmほどと、さほど遠くもありませんので、ウォーキングがてら徒歩移動を試してみるのも良いかもしれません。
しかし、バスの本数は少なめとなっていますので、帰りのバスの時間に間に合うよう、十分に余裕をもった移動計画を立てるように心掛けましょう。
リンク
■『「道の駅」小国 ゆうステーション』 公式Facebook
■『道の駅 小国』
■『産交バス 時刻と路線案内』
■『産交バス ポータルサイト』
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