標津サーモン科学館 ~チョウザメ指パクを体験(完全無害)~
2017年9月18日記事内容修正
サケ一辺倒ではないマニアックな水族館
「標津(しべつ)サーモン科学館」。
北海道は標津町(しべつちょう)にある科学館で、その名の通り“サケ”を専門的に展示している水族館となっており、世界に生息しているサケの仲間18種を、30種類以上展示している、サケ科魚類展示数が国内最多である施設です。
すぐ目を引かれるのは、この標津サーモン科学館最大のメイン大水槽。
世界中のサケ科の魚を始め、ホッケなどの根室海峡に生息する魚たちを展示しています。
圧巻の巨体をした「ダウリアチョウザメ」、国内の淡水魚としては最大の「イトウ」(近年では生息数の減少に伴い、『幻の魚』とも呼ばれています)、さらには「ホッカイエビ」や、果てはクリオネやクラゲなど等、展示されている水槽はサケ一辺倒ではない為、飽きさせません。
サケの栄養価やおろし方、料理のされ方など等、展示資料もまた興味深いものです。
中には「ドクターフィッシュ体験コーナー」もあります。
ドクターフィッシュのいる水槽の中に手を入れると、いっせいに集まってきて、手の角質を食べてくれるのです。
痛みはありませんが、若干ピリピリした感じです。
電気風呂のピリピリさに似ているような、そうでもないような……。
さらには、2016年4月8日に同科学館に持ち込まれた、「真っ白なナマコ(マナマコ)」という変わり種まで展示されています。
写真だと分かり難いと思いますが、奥の方にいる白くトゲトゲしたのが、それです。
この世で最も激しい甘噛み体験(?)、チョウザメ指パク
このようにサケ科の魚だけでなく、実に多種多様な海の生き物たちを展示した、ちょっとマニアックな水族館となっていますが、中にはここでしか体験できない貴重なコーナーがあります。
それは、「チョウザメ指パク体験コーナー」。
その名の通り、「“チョウザメ”という魚を飼育している水槽に指を出して、噛ませてみよう」というコーナー。
サメという名がついている事から、手を出すだけでも非常に怖いのに、ましてや指を噛ませるなんて!と思われる事でしょうが……。
実はこのチョウザメ、歯が全く生えてこない魚として知られています。
という事は、どんなに噛みつかれたところで、傷一つつく事はないのです。
この動画をご覧になれば、何回もかなりの勢いで噛み付かれているというのに、指先は一切傷ついていない事が分かると思います。
チョウザメは指を餌だと思って食いついてくるのですが、歯がないので、どんなに勢いよく噛み付かれたところで、全くのノーダメージなわけです。
北海道標津町の「標津サーモン科学館」で体験できる“チョウザメ指パク”。チョ
ウザメは歯がないので、どんなに勢いよく噛まれてもノーダメージです(最初は少しビビりましたが)。
あまりに無害すぎて、無性に可愛らしく思えてきます。この世で最も激しい甘噛み体験(?)をとくと堪能できます。 pic.twitter.com/DPWHMYHocJ
— うっ旅(Mijah)
(@AimmijahMijah) 2017年7月24日
私も実際に噛まれてみました。
最初はあまりの勢いにちょっとビビリましたが、動画の最後の方でちゃんと噛まれているのが分かるかと思います。
本当に全く痛くありません。
厳つい見た目とは裏腹に、あまりの無害さに無性に可愛らしくすら思えてくる事でしょう。
恐らくは、この世で最も激しい甘噛み体験(?)になるかと思います。
しかも、記念に『チョウザメ指パク体験証明書』なるものまで発行してもらえます。
正にここにしかない唯一無二の体験と、それを証明するもの。
証明書コレクターの方で、この科学館に立ち寄ったならば、スルーは厳禁です。
隣には、チョウザメの稚魚たちも。
こんな可愛らしい小ささから、あんな大きさにまで成長するんだな。
そして、このサーモン科学館には、展望台も併設されており、最上階から標津町周辺の景色を眺める事もできます。
スッキリと晴れ渡っていれば、野付半島や、国後島も見えていたはずなんですが……こればかりは運が絡んでくるので、どうしようもありませんが。
しかし、それにしてもこの地平線が広がる光景は、北海道らしいと言えます。
那覇(沖縄)まで2500kmと言われても、いまいちピンとこないな…。
ただ、本当に遠くまで来ているんだな、という感覚には陥る事でしょう。
科学館の近くには「サーモンハウス」という、カフェテリアと土産屋、サケやイクラ等の販売所を兼ねた施設もあります。
ここで「イクラソフトクリーム」なる“ここにしかないソフトクリーム”がちょっと気になったので、これを購入してみる事に。
イクラは間違いなく本物。ご丁寧に かつお節※ 鮭節まで入っています。
※かつお節ではなく、「鮭節」というそうです。
鮭節とは、卵をとった後の食味が落ちるサケの身を、かつお節と同じように燻煙して加工したもの。
かつお節だとばかり思っていましたが…こんなところまで本当に“鮭尽くし”なんですな。
こだわりが素晴らしい。
サーモン科学館様、わざわざのご連絡、ありがとうございます。
よく見かける“塩バニラ”系統の亜種とも言えなくはないかもしれませんが……イクラらしいプチプチした食感と、かつお節 鮭節の風味はしっかりと効いていますので、正直「……」な反応になるかと思います。
ソフトクリームを食べててご飯が欲しくなるのは、生まれて初めてですよ。
ただ、ソフトクリーム自体は、濃厚な味わいが嬉しく、かなり美味いです。これだけでも十分に満足できます。
純粋にソフトクリームが欲しいだけなら、「イクラソフトクリーム」など、変に冒険せずに、素直にノーマルなソフトクリームを選択するのが無難。
ただし、本物のイクラと かつお節 鮭節が使用された「イクラソフトクリーム」も、ある意味で贅沢なソフトクリームである事ですし、話のネタになるのは間違いなしです。
この標津サーモン科学館は、標津サーモンパークという公園に造られていますので、周辺には公園らしく、遊具や散歩道などもあります。
周辺を歩き回ってみるのも良いでしょう。
ただ、歩いていていきなりこの熊のオブジェに出くわすと、腰を抜かす事必至。
曇り空のような薄暗い中だと、パッと見で本物と間違えてもおかしくはありません。
というか、なぜこんな紛らわしいオブジェを建てたのか??
ちなみに、この科学館を訪れた日(7/23)は、標津町の祭りでもあったのか、太鼓の演奏やお神輿(?)の巡行が行われていました。
⇒7/23は町内標津神社のお祭りの日だったそうです。こちらもまたご連絡ありがとうございます。 この標津サーモンパークでも、太鼓の演奏の巡行のトラックが来ていました。
こんな雰囲気もまた良いものです。
◆標津サーモン科学館◆
入館料:一般¥610、シルバー(70歳以上)¥500、高校生¥400、小中学生¥200
団体、障がい者割引、年間パスポート有
開館時間:09:30~17:00 (入館受付は16:30まで)
開館期間:2月1日~11月30日 (5~10月無休)
2月~4月、11月は水曜日休館。ただし水曜日が祝日の場合は、翌日休館。
※12月~1月は閉館。
住所:〒086-1631
北海道標津郡標津町北1条西6丁目1番1-1号
TEL:0153-82-1141
FAX:0153-82-1112
公共交通機関でのアクセス
標津町には鉄道が通っていないため、公共交通機関を利用したい場合は、主にバスでの移動となります。
・中標津空港からバスでのアクセス
1.中標津空港より、根室行きバス(根室交通㈱運行)に乗車し、「中標津バスターミナル」にて一旦下車します。
(片道約9分、運賃¥240)
2.「中標津バスターミナル」より標津バスターミナル行きバス(阿寒バス㈱運行)に乗車し、「サーモンパーク」にて下車します。
(片道約31分、運賃¥610)
■『根室交通株式会社』 ※ページ下部に根室⇔中標津ターミナル・空港行きバスの情報あり
・釧路市内からのアクセス
1.JR釧路駅より釧網(せんもう)本線の列車に乗車し、「標茶駅」にて下車します。
(片道約50分、運賃¥1,070)
2.標茶駅前より標津バスターミナル行きバス(阿寒バス㈱運行)に乗車し、「サーモンパーク」にて下車します。
(片道約120分(2時間)、運賃¥2,250)
リンク
■『根室交通株式会社』 ※ページ下部に根室⇔中標津ターミナル・空港行きバスの情報あり
■『阿寒バス株式会社/標津標茶線』
トラベル.jpのサイト、および当ページで標津サーモン科学館をご紹介いただき、ありがとうございました。主だったところはもちろんのこと、隅々までご覧頂いたようですね。これから秋のサケのシーズンを迎え、本来の主役であるサケたちの展示も充実していけるかと思います。北海道のはずれではありますが、機会ございましたら、またご来館頂ければ幸いです。 標津サーモン科学館
標津サーモン科学館様
わざわざご連絡いただき、ありがとうございます。サケやチョウザメ指パクだけの紹介では勿体無い、バラエティーに富んだ内容で、思った以上に楽しむことができました。
道東地区は、知床や釧路、野付半島を始め、見所満載の場所で非常に素晴らしく、是非また足を運びたいと強く思っている場所です。
その際は、できればサケのシーズンでもある秋頃にまたお伺いしたく思います。