弁天山 ~徳島の日本一低い自然の山を登頂する~
日本一低い山シリーズ第4弾、『弁天山(べんてんやま)』。
徳島県徳島市にある低山で、その標高はたったの6.1mしかありません。
低さ日本一を謳う山は、大阪の『天保山』をはじめ、仙台の『日和山』など数か所ありますが、これらは人工的に造られた“築山”となっています。
弁天山は“自然の山”として最も低い山となっていますので、ある意味この弁天山こそ、正真正銘の日本一低い山という称号が相応しいと言えるかもしれません。
■日本一低い山シリーズ■
・『大阪・天保山 ~国内の代表的な低山を上る~』
・『蘇鉄山 ~大阪・堺市、一等三角点のある日本一低い山~』
・『日和山 ~「日本一低い山」の称号を奪還した震災復興のシンボルとも言うべき仙台市の低山~』
・『東洋一の低さ!?山口県萩市の火山『笠山』 ~見た目に反する大自然の浪漫を楽しむ~』
・『ゼロの頂へ!標高0mの山、秋田県・大潟富士』
【目次】
弁天山の歴史
一見しただけでは、ちょっとした木々が立ち並ぶようにしか見えず、これが山であるとはとても思えないような場所となっています。
案内板があっても、「え、これが?」と疑ってしまうほど。
この弁天山は、海の守り神である市杵島姫命(イチキシマノヒメノミコト)を御祭神とする、厳島神社(弁財天)・弁天様として、古くから信者や村人たちに親しまれてきました。
それはその昔、この付近一帯は海となっていて、弁天山は海に浮かぶ小島でした。
室町時代に海水が引いて湿地帯となり、小島が小山へと姿を変えました。
そしてその後、水田開発が進み、現在に至ったものと言われているのです。
日本一低い山は、かつて小島であった。
実に面白い歴史を持つ低山となっています。
弁天山を登頂する
鳥居の奥には、頂上へと続く坂道+階段が見えます。
ここを進んでいけば、山頂へと辿り着けます。
しかし、さすがは日本一の低山。
ほんの数十秒で登頂できてしまいます。
建物の2階に上るような感覚。
とても“山に登っている”という実感が湧いてきそうにありません。
尤も、どこの日本一低い山も似たような感覚ではありますが。
山頂には、お社があります。
登頂記念に是非参拝をしてみてはいかがでしょうか。
なぜ福山雅治の写真が貼られているんだ?と思ったものですが、実は2009年9月4日に、本人が実際にこの弁天山を登頂しています。
弁天山の公式サイトでもPRされています。
その関係……であるのでしょうか。
扉の内側には、なぜか白く塗りつぶされたタレント・キンタローのポスターが。
2015年の登頂記念のものであるようですが……それにしてもこれは少しひどい。
絵馬やお守り等も数種あります。興味ある方はチェックしてみましょう。
ラーメン屋チーアンにて登頂証明書を入手する
弁天山に訪れた記念に、是非入手しましょう。
ちなみに、登頂証明書は弁天山頂上にはありません。向かいのラーメン屋『中華そば チーアン(吉安)』で入手する事が出来ます。
ラーメン屋入り口の脇に、古びた机があり、その引き出しの中に証明書があります。
1枚10円。
登頂記念記帳もありますので、何か一言残していくのも良いでしょう。
そして、せっかくなのでこのチーアンで食事をしていくのも良いでしょう。
地元の方々に親しまれているラーメン屋という事もあり、なかなかの味です。
写真は「肉玉入り」と「焼き飯」。
絶品の徳島ラーメンと焼き飯です。
弁天山の登頂がてら、ここで昼食をとるのもお勧めです。
列車でのアクセス
駅から弁天山までは、徒歩10分~15分程度。
駅舎を出たら、右に進んでいき、最初の踏切を渡り、道なりに進んでいきます。 暫く歩くと、やや交通量の多い丁字路に出ますので、ここをさらに右に曲がり、真っすぐ歩いていくと、左手の方に見えてきます。
私が訪れた時は、暖かい3月下旬という事もあり、ちょうど桜や梅が咲いていた時期でした。
駅内でも綺麗に咲き誇っていて、利用者の方々がその姿を写真に収めていました。
ちょっとした花見がてら、弁天山までの散策を楽しむ事が出来たものです。
実に興味深い歴史を持つ日本一低い自然の山、弁天山。
簡単に登頂できるうえ、アクセスも割と容易です。
徳島観光のついでに、是非立ち寄ってみましょう。
リンク
■『日本一低い山―弁天山― 公式サイト』
■『弁天山:徳島市公式ウェブサイト』
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