妻籠宿(つまごじゅく) ~国内初の伝統建造物保存地区の魅力溢れる町並みを歩く~
長野県の木曽群南木曽町という、岐阜県とのほぼ県境に位置する、中山道(なかせんどう)42番目の宿場。
JR中央本線の南木曽(なぎそ)駅からバスで10分ほどの距離にある“古き良き町並み”です。
明治以降の近代化の発展を遂げていく日本において、一時は衰退の一途にあった妻籠宿ですが、江戸時代の宿場の姿を色濃く残している町並みが見直されて、全国に先駆けて保存運動が起こりました。
この伝統ある町並みを後世に伝える為にも、妻籠の方たちは家や土地を「売らない・貸さない・壊さない」の三原則をつくり、守り抜いているのです。
そして、この景観保存活動への取り組みが評価され、1976年には、国の重要伝統的建造物群保存地区の最初の選定地の一つに選ばれています。
どんなに時が流れて変わっていっても、無くしてはならない、変えてはいけないものがある。そういった事をふと再認識させてくれるような場所。
この自然との調和、伝統ある町並みを見て、心揺さぶられない者などどこにいるものか。 郷愁を感じると同時にすごくわくわくしてくるような…そんな不思議な気分になります。
ただここを歩いているだけでも気分が高揚していきます。 さらに、この時期(5月前後)には、妻籠宿本陣横にある無料休憩所「ふれあい館」にて五月人形が展示されています。
伝統ある町並みに武者人形の数々。
ますますこの妻籠の光景が魅力的なものになります。
中でも“寺下の町並み”と呼ばれる一画は、まさにこの妻籠宿を代表する見所の一つ。 伝統的な家屋がズラリと建ち並ぶ光景に目を奪われます。
ちなみに、この妻籠宿のシンボルともいうべき、ユニークな1本の木。
まるで来訪客にお辞儀をしているかのように曲がっているのが特徴的なこの木は「アオギリ」と言います。
夏季であれば緑の葉が広がり、さらにこの伝統の町並みを引き立たせる影の主役とも言うべき木ですが、冬枯れをする落葉樹でもある為、次期(特に冬季から春季にかけて)によっては葉が全くない状態にもなります。
今回、私が来訪したのは5月の中旬頃(12日)。
まだ芽吹きたての状態となっていたので、ちょっと寂しい感じであったのがやや残念なところ。
こちらの写真は4年ほど前に撮ったものですが、葉が茂ると、このように実に趣のある姿で、来訪者を魅了します。
映画に出てきそうな光景だ。
個人的に、外国の方に最もプッシュしてみたい日本の名所のトップ5には入ったな。
これぞ“誇りと伝統ある日本”の最高峰の一つ、と言っても過言ではないだろう。
勿論、外国人に限らず、日本人にこそ是非とも訪れていただきたい場所の一つです。
アクセス
この妻籠宿には、バスも通っている為、アクセスは比較的容易となっています。
電車で移動したい場合、最寄り駅はJR中央本線の南木曽(なぎそ)駅。
駅前から妻籠宿前まで行くバスが走っていますので、これを利用すると良いでしょう。
『馬籠線』または『保神線』を利用し、「妻籠」にて下車します。
運賃は片道¥300。
ちなみに『馬籠線』バスの場合、妻籠宿を経由し、隣接する馬籠宿(まごめじゅく)までアクセスする事が可能となります。
◆バスの詳細については、こちらを参照ください⇒ 『なぎそまち/地域バス・乗合タクシーについて』
この馬籠宿もまた非常に情緒溢れる町並みです。
リンク
■『妻籠観光協会<中山道 妻籠宿>』
■『ぶらり南木曾/南木曽町観光協会公式ホームページ』
■『なぎそまち/地域バス・乗合タクシーについて』
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