大久野島(ウサギ島) 2 ~戦時中の証言者としての島~
大久野島にて。前回の続きです。
前回もちょっと述べましたが、この大久野島は広島県の竹原市という、瀬戸内海に面した町の沖合い3kmほどの距離に位置する島。
島内のいたるところに野生化したウサギたちが住み着いていることから、「ウサギ島」という通称で親しまれていますが、「毒ガス島」や「地図から消された島」等の通称もあるようです。
ウサギ以外にも、戦時中に使用されていた施設の跡がいくつもあることも特徴で、そちらもまた特異な興味を駆り立たせます。
今回はそれについて簡単にまとめようかと思います。
これまた前回でも軽く言及してますが、大久野島は戦時中は化学兵器の生産拠点とされていた島でもあります。
地理的に秘匿にしやすい条件にあることから、地図から抹消されたという経緯もあります。
ウサギだらけのかわいらしい島かと思いきや、その歴史背景は非常に暗い存在感を放っています。
現在の島内には、当時の研究所の跡や、発電所跡、毒ガス貯蔵庫跡等、多くの廃墟が点在しています。
ちょっとした不気味さすら感じさせる建築物跡の数々。
簡単に風化しまいと言わんばかりの佇まい。
当時の凄惨な時代を今に伝えようとしているかのようだ。
静かな気味悪さすら感じさせる島内の空気感ではありますが、それでもウサギたちのかわいらしさや、瀬戸内海の素晴らしい景色など、大いに楽しめる場所でもあります。
この独特な雰囲気に浸るだけでも、この島に訪れる価値は非常に高いと言えるでしょう。
–大久野島へのアクセス-
大久野島へは、忠海(ただのうみこう)港という港からフェリーが出ています。
JR呉(くれ)線の忠海駅が最寄駅。
車で忠海港へ来た場合、フェリーとはいえ、島内に車での上陸はできません。
港付近の駐車場に停めておきましょう。
(撮影日:2013/4/21)
リンク
■「うさぎの楽園」
■「休暇村大久野島」
■「広島県観光ホームページ/大久野島」
この記事へのコメントはありません。