国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~8. 盛大に見送られる出航、感動のフィナーレ(5、6日目)~

小笠原諸島への旅シリーズ、最終章の第8弾。
最終日午前の最後の父島を楽しんだ後、ついに東京竹芝港に向けての24時間の船旅が始まります。
父島出航時の盛大で感動的なフィナーレは、忘れ難い体験となります。

 

■小笠原諸島への旅シリーズ■

『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~1.小笠原への旅のススメ・ガイド~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~2. 旅の準備/東京⇒父島への船旅(1~2日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~3. 父島半日バスツアー+諸々(2日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~4. ドルフィンスイム ―イルカと泳ぐ―(3日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~5. 母島弾丸ツアー ―4時間で母島最南端と島北部を往復する・その1― (4日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~6. 母島弾丸ツアー ―4時間で母島最南端と島北部を往復する・その2― (4日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~7. 父島最後の山と海へ、出航前のカフェ巡り (5日目)~ 』

 

 

 

今回の出港時の様子は、YouTubeにも動画をアップしていますので、こちらでもお楽しみいただけます。
どうぞご覧ください。

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おがさわら丸への乗船にて

 

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長いようであっという間に過ぎた小笠原での4日間。ついに東京へと戻る時間が迫ってきました。
出航の約1時間ほど前に二見港へ行き、乗船の手続きを済ませます。

丁度時を同じくして、『INNこうもり亭』のオーナーが荷物を運んできてくれました。
感謝の気持ちを伝えながら受け取ります。

この後、オーナーは船の出航を最後の最後まで見送ってくれました。
また機会があれば、ぜひ利用させてもらいたい。

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待合所の窓口にて、搭乗券を発行してもらいます。

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ここでも搭乗券引換書が必要となりますので、忘れずに用意しておきましょう。
搭乗券を受け取った後、暫く待合室で出向時間を待つ事に。

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しかし、この“待ち時間”という独特の空気感がまたたまらない。
名残惜しいという気持ち、早く時間にならないかなという気持ち。
この相反する気持ちが混ざり合った不思議な感覚。
旅の終盤でしか味わえない醍醐味。

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暫く待機していると、次第に人が増えてきたので、席を譲って待合所の周囲を軽く散策します。

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待合所の外の方では、島の方たちが、出航前の余興で最後まで楽しませてくれていました。
この島ならではの魅力の一つ。

お見送りの言葉は「さようなら」ではなく、「いってらっしゃい」なのだ。
またいつでもおいで。そんな温かさを感じさせる見送りだ。

そして、いよいよ乗船開始の時間がやってきました。
東京での乗船時と同じように、ここでもグレードの高い客室の利用者から順番に乗船していく事になります。

私は帰りも2等寝台だったので、順番は結構後の方になります。
ちなみに、部屋番号は来た時と同じでした。
便利なんだか面白みがないんだか。

順番が来たら、早めに船に乗り込み、寝室に荷物を置いて、デッキの方へ出て場所を確保します。
おがさわら丸が父島を出航する際、島の方たちの盛大なお見送りは是非見ておきたい必見のイベント。
なので、船に乗り込んだら、すぐにでもデッキの場所を確保しておく事をお勧めします。

場所は船の右側(港側)の方です。
逆側に行かないように注意しましょう。

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太鼓の演奏をしたりと、大きな賑わいを見せる二見港。

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どしどしと乗船していく乗客。
改めておがさわら丸の収容人数の凄さに驚くばかり。
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感動のフィナーレ、おがさわら丸出航

 

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乗客全員の乗船が済んだら、ついに船は出航となります。
島の方たちが、一斉にお見送りをし始めます。

太鼓の演奏で出航を見送ったりと、乗客の方たちのボルテージもだんだんと高くなっていきます。

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だんだんと港を離れていくおがさわら丸。
沖へ向けて速度を上げていきます。

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そして、奥の方へ視線を向けると、船の群れが次々と出てくるのが見えます。

そう、これこそが父島出向時の名物的イベント。

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暫くの間、おがさわら丸と並走しながら、盛大に見送ってくれるのです。

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なかなか圧巻の光景。

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並走中の船から海にダイブしたりと、最後の最後まで楽しませてくれます。
そして海上から手を振って船を見送る。

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もはや上質のエンターテイメントの領域。

こうもり亭のオーナーも最後の方まで船でついてきて見送ってくれていました。
いやぁ、皆さん本当に温かいなぁ。

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そして、最後の船がかなり沖の方まで来てくれて、おがさわら丸を見送ります。
大きな感謝の声を上げる乗客の方たち。

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これほど感動的な旅のフィナーレは、ここでしか味わえない。

島での旅も素晴らしいものでしたが、最後の旅立ちまで全力で楽しんでもらおうという粋な計らい。

きっと誰もが忘れられない、心に刻み込まれる至高の時間であった事だろう。
リピーターが多いのも納得せざるを得ない。

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そしておがさわら丸は、東京へ向けてどんどん北上していきます。
ここからまた長~い船旅の始まりです。

 

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北上するおがさわら丸にて

 

暫く余韻に浸った後、午前中での軽い山登りなどでかなり汗だくになっていたので、ひとまずシャワーを浴びてすっきりする事に。
シャワー室の数はそんなに多くはなく、予約も出来ないので、入りたいと思った時に空いていたら、さっさと済ませておくに越した事はありません。

そうこうしている内に、日没の時間が近づいていたので、今度は西側(船の進行方向に対して左側)のデッキに場所を移して、水平線上に沈みゆく太陽を見届ける事に。

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素晴らしい一日の終わりを、海上で見届ける。
これもまたなかなか優雅なひと時である、等と思ったり。

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心に染み入るような光です。

そして、レストラン「Chichi-jima」も営業中となっていたので、ここで夕食をとります。

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この日の夕食は、シンプルに(?)からあげセットを注文。
うん、悪くない。
ただ、もう少しジューシーさがあればよかったかもな、等と思ったり。

スマホが壊れてしまっていたので、時間を潰すのにやや苦労しますが、どちらにせよ電波が届かない場所を数時間以上も航海していきますので、同じ事。

少し仮眠をとって、夜のおがさわら丸最上階デッキへ。

やはり星空はこの日も素晴らしかった。
天の川が肉眼で見える澄んだ夜空。

行きも帰りも天候に恵まれたのは、本当に幸運でした。
星空をただひたすら見上げているだけでも全く飽きない美しさ。
船の揺れもまたある意味で心地よい。

そして存分に星空を楽しんだ後、寝室に戻り、そのままこの日は就寝します。
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最終日の朝~東京竹芝港へ帰着

 

翌朝。
小笠原諸島の旅6日目。本当の最終日を迎えます。

この日は早めに起きて、今度は朝日を迎えるべく、東側デッキへ。

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やや雲が広がってはいましたが、これはこれで壮麗。

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次第に陽が上り始めてきました。
雲がかかってるのがやや惜しまれますが、この瞬間がたまらない。

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雲を抜けて第2の日の出へ。
雲の合間から放つ光が本当に素晴らしい。
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この後、けっこう分厚い雲に覆われてしまいますが、何とか日の出を見る事が出来て良かったというもの。
今、こうして振り返ってみると、雲と日の出の共演って、案外悪くないかも。

東京着は15:30頃の予定。
まだまだ時間は残っています。

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少し寝室で時間を潰した後、ラウンジ「haha-jima」にて朝食をとります。
ホットケーキとアイスコーヒーを注文。
Chichi-jimaでも朝食メニューはありますが、haha-jimaではこういった軽食がとれるのが魅力的、か。
なかなか美味いです。

ゆっくり朝食をとりながら寛いだものの、東京までまだ6時間ほども時間が残っている状態。
せめて船内にWi-Fiが飛んでいればなぁ、と思ったものの、無いものはしょうがない。

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簡単に小笠原で撮った動画をまとめたり仮眠をとったりしながら、時間を潰します。

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そして昼になろうかという頃、ついに船は三浦半島近くまで迫っていました。
何だかんだで後少し。

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ふと沖の方へ目をやると、護衛艦っぽい艦船が。
横須賀から来ているのだろう。多分。

いよいよ東京が近づいてきたというものです。

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ちなみに、この日は東京竹芝港に到着後、すぐに羽田空港より沖縄へ帰省する予定でいました。

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なので、おがさわら丸が羽田空港沖を通過している時は、何とかここで降ろしてくれないくれないかなぁ?等と思ったりしたものですが、勿論そんな事は叶うはずもない事なので、そのまま通過を見送る事になります。

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しかし、ここまで来たら残り時間は僅か。

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レインボーブリッジを潜り抜け、そしてついにおがさわら丸は竹芝港へと着岸を果たします。

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長かった船旅、そして6日間に渡る小笠原諸島への旅は、これで無事に終了を迎えます。

 

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終わりに

 

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今回、私が体験してきた事は、父島・母島で出来る事の、ほんの一例に過ぎません。
次にまた小笠原に行く機会があれば、スキューバダイビングにも挑戦してみたい。そして、何よりも今回叶わなかった『南島』への上陸を是非とも果たしたい。
心残りが出来てしまった。
これを果たすまで死ねない。そう思ったものです。(やや大袈裟ですが)

小笠原諸島に行ってみたい方は、今回の私の小笠原シリーズを読んでいただいて、少しでも興味を持っていただけたら、非常に幸いです。
まだまだ言いたいけど伝えきれない魅力が小笠原には満載です。
是非、皆さんに実際に足を運んでいただいて、その感動を体験していただきたいものです。

 


リンク

 

『小笠原海運』

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