倒さ(さかさ)スギ ~今にも動き出しそうな不思議な杉~
能登半島の珠洲市の田んぼの中にポツンと立つ巨木「倒さ(さかさ)スギ」。
樹齢は約700年と言われているらしく、石川県の天然記念物に指定されている老杉です。
枝が地面を這うようにして、逆さに垂れていることから「倒さ(さかさ)スギ」と名付けられています。
八百比丘尼(はっぴゃくびくに)が昼食時に杉箸を逆さに挿し、そこから枝葉が出たとの逸話もあるとか。
高さは約12メートル、広がりが30メートルと横に大きな個性的な杉で、「能登の一本杉」ともいわれているそうです。
「高照寺の倒さスギ」とも言われていますが、お寺からは結構離れた場所に位置します。
かつての高照寺は七堂伽藍を擁した大寺院であり、この倒さスギ周辺も高照寺の境内であったそうです。
しかし、実に不思議な杉です。
一見すると松の木のようにも見えますし、或いは大きな杉と小さな杉が並んでいるようにも見えるような…。
杉の枝が折れて落ちているようにも見えるかもしれませんが、しっかりと枝は杉の主幹から伸びてきています。
見る場所によって、見え方もまた変わってくるのが面白いところ。
正面(?)から見れば、地面を這うように伸びているように見え、反対側から見れば、まるで巨木から手が伸びて地面に手を着いているようにも見える気がします。
能登半島の観光スポットの中では、これもどちらかと言うとマニアックな部類に入るんだろうか。
しかし、こんな個性的で不思議な杉は他にはないかもしれません。
そういったことからも一度は見ておいて損はありません。
アクセス(バス)
金沢駅からバスでも最寄の地点まで移動が可能。
金沢駅東口1番のりばより、北陸奥能登バスの“珠洲特急”バスに乗り、「上戸」にて下車します。そこから徒歩約10分で到着します。
能登半島内からのバス移動の場合だと、路線図が思ったより複雑な構成の為にちょっと分かりにくくなっていますが、「穴水駅前」、「宇出津駅前」方面からの場合、「飯田高校下」行きか「珠洲市総合病院前」行き、または「珠洲鉢ヶ崎」行きのバスに乗り、「上戸農協前」または「善慶寺前」にて下車します。
「狼煙」方面からの場合は“木の浦線”バスにて「珠洲市総合病院前」まで移動し、そこから「宇出津駅前」行きのバスに乗って「上戸農協前」または「善慶寺前」にて下車します。
↑「上戸農協前」で下車した方が若干距離が短いです。若干ですが。
↑こちらは「善慶寺前」で下車した場合。
遠くからでも「お、あれだな」とパッと見で分かるレベルに個性的な杉です。
ちなみに私の場合、「旧蛸島駅」に一度寄ったためにバスの待ち時間が2時間もできてしまった為、そこから約6kmほどの道のりを歩いて倒さスギまで移動してしまいました。
これははっきりいってお勧めはしません。
その前も狼煙から金剛崎まで歩いていたので、良い運動にはなりましたが。
そして、この「倒さスギ」が旅の最終目的地であったので、バスにて「宇出津駅前」を経由し、「穴水駅前」へバス移動して、鉄道にて金沢へと戻るルートに入ります。
徒歩込みとはいえ、我ながらよく路線バスのみでここまで回れたもんだと感心してしまってます。
まだ能登半島ネタは残ってますので、もう少しまとめてみようかと思います。
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