国内屈指の朝日を拝める場所 琵琶湖「白鬚神社」
全国に150社以上もある白鬚神社の総本社とされており、祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)となっています。
猿田彦命は、古事記の天孫降臨※1に出てくる、道開きの神。
こういう事もあって、特に交通安全への信仰の誠が捧げられている神社となっています。
※1 = 天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫である、ニニギ(ニニギノミコト/瓊瓊杵尊)が天津神の住む高天原から降りてこられる時に、道案内をかってでたという
第11代垂仁(すいにん)天皇25年、倭姫命(やまとひめのみこと)によって社殿が建てられたのが、この白鬚神社の創建とされており、近江最古の神社とも言われています。別称「白鬚大明神」、「比良明神」。
「白鬚」という名の通り、古くから延命長寿白鬚の神としても知られています。
神社のすぐ向かい側には琵琶湖が広がっており、大鳥居が湖面に建っているこの光景から、「近江の厳島」とも言われてます。
ちなみに、なぜ大鳥居が湖にあるのかというと、その昔、この大鳥居の建っている場所は陸地となっており(1280年頃)、琵琶湖の水位が上昇した事によって、このように湖面に浮かぶような姿となっているのです。
そして、この白鬚神社と大鳥居が、琵琶湖の西側に位置している事もあり、朝日を拝む事が出来ることから、国内屈指の初日の出スポットともなっています。
もちろん、初日の出に関わらず、綺麗に晴れ渡った日であれば、いつでもその美しい朝日を見る事ができます。
朝日に映える湖面の大鳥居。あまりの美しさに、息を呑みます。
打ち寄せる波の音に耳を澄ます。心癒される至高のひと時がそこにはあります。 水と建造物。
元々は湖に建てられていなかった鳥居といえども、あまりに芸術的です。
この大鳥居と白鬚神社の間には、国道が通っています。
しかも、かなりの交通量となっていますので、大鳥居を間近で見に行く場合、車に轢かれることがないよう、十分に気をつけましょう。
大鳥居だけでなく、白鬚神社本殿もまたなかなか立派です。
また、「源氏物語」の作者として知られる、紫式部の歌碑もあります。
三尾(みお)の海に
綱引く民の
ひまもなく
立ち居につけて
都恋しくも
この歌は、紫式部がこの地を通った時に詠んだもので、生涯でただ一度だけの長旅の最中に、三尾が崎という琵琶湖の岸辺で漁をする人々のその見慣れぬ光景を見て、都の生活を恋しく思い出して詠んだもの。
調べれば調べるほど、非常に由緒ある神社である事が分かる、滋賀でも屈指のパワースポットでもあるのです。
■アクセス■
最寄の駅は、JR湖西線の「近江高島駅」となっていますが、そこから3kmほど離れた場所に位置しており、バスも走っていませんので、徒歩で訪れる際は、約40分ほど歩く必要が出てくる事に注意しましょう。
しかし、「近江高島駅」で、レンタサイクルを借りる事も出来ますので、それを利用するのも手です。
また、朝日を見たい場合、電車では条件が厳しいので、レンタカーなどで訪れるのが良いでしょう。
1月などの最も日の出が遅い時間帯であれば、タクシーを利用すれば辛うじて間に合うかもしれませんが……。
或いは、上記のレンタサイクルを24時間で借りて、近江高島駅周辺の旅館などに宿泊し、朝日が昇るタイミングを狙って移動するのも手かもしれません。
リンク
■『白鬚神社』
■『高島市観光情報/びわ湖高島レンタサイクルのご利用』
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