枕崎にて① ~本土最南端の始発・終着駅 枕崎駅~

鹿児島県の薩摩半島(西側の半島ね)の枕崎(まくらざき)駅。
鹿児島中央駅から伸びる指宿枕崎(いぶすきまくらざき)線の終端の無人駅であり、「本土最南端の始発・終着駅」として知られます。

この駅から北海道の稚内(わっかない)駅までの3144.5kmを結んでおり、当然、在来列車で稚内駅~枕崎駅間を移動する事も可能。
(と言いましても最短で4,5日は掛かるだろうな。今や第3セクター化したJR路線も増えてきましたし、青春18切符利用ルートもかなり制限されてきている事だろう)

かつては伊集院とを結ぶ枕崎線が伸びていたようですが、1984年に廃止されたようです。
また、駅舎も一度は解体されて駅ホームもかつての位置よりずらされ、暫くは駅舎のない状態となっていたようですが、2013年4月に市民の寄付によって現在の駅舎が出来上がったようです。

駅舎入り口のすぐ前の広場には、「かつお節行商」の像が建てられています。

 

かつお節行商の像
明治二十八年七月二十四日、枕崎の海難史上、最大の悲劇とされる「黒島流れ」(台風)により、当時六十隻いたかつお漁船のうち二十九隻が失われ、四百十一名の死者をだした(川辺郡内では七百十三名)。
この遺族たちを救済するために始められたのが、「かつお節バラ売り行商」であった。
当時の大願寺の住職、兼広師(けんこうし)はお寺の組織網を使って、遺族となった女性たちが、かつお節行商に健気に立ち上がった境遇を紹介し、かつお節購入の理解と協力を懇願したのであった。
こうして「かつお節は、いいやはんかな」の枕崎弁独特の売り声と共に枕崎のかつお節は女性たちの汗と足によって県内外に広がることになった。
この像は、今は亡き元枕崎市長田代清英(たしろきよひで)氏が制作した像を参考に制作されたブロンズ像である。
像傍らの解説パネルより

 

駅舎自体は素朴で小さなものですが、これがまた良い。
いかにも始発・終着駅的な感じで、本当に端っこの方まで来たんだな、という実感が湧いてきます。
(何気にグッドデザイン賞も受賞していたりする)

 

駅舎内は天井が高く、思ったよりも開放的です。

ホーム奥の柵には「時刻?」と書かれたよく分からない看板が。なぜ疑問形なのだろう?

駅に隣接する船をイメージしたトイレの上には、この街の名物の一つ、かつおのモニュメントが。

駅からちょっと北側に歩くと、枕崎市の観光案内所が左手に見えてきます。

案内所のすぐ横には灯台型のモニュメントがあり、「日本最南端の終着駅 枕崎」の文字が記載されています。反対側には「日本最南端の始発駅 枕崎」という文字が。

ちなみに、この観光案内所では「到着証明書」が200円で販売されています。興味があれば記念に購入していくの良いでしょう。記念スタンプも有り。

 

なかなかの趣があって思ったよりも楽しめる駅ではありますが、しかしこの駅、もし電車でのアクセスを考えているのでしたら、かなり注意をしておかなければなりません。

と言うのも、この時刻表を見ての通り、1日にたったのこれだけしか本数がないのです。朝7時37分の1本を逃すと次は6時間40分後…。
(国内にはもっと凄い路線もある事でしょうが…)


枕崎市内で宿泊でもしない限りは、行動にかなりの制限が課せられますので、もし1日で鹿児島中央や指宿(いぶすき)温泉辺りと往復移動を考えているのでしたら、ちょっとした行動計画を立てておく事を推奨いたします。

勿論、車で行き来する事も可能(というかそっちの方が早いか)ですが、折角なら電車でここまで来るか、乗るかをしておきたいもの。鉄道趣味の方ならなお更でしょう。

とは言え、この列車本数の少なさは、やはりかなり行動が縛られる事必至。
そこでバスを使用するという手もあります。

■バス情報 https://www.city.makurazaki.lg.jp/uploaded/attachment/12788.pdf ※PDFファイル

バスなら電車ほど本数は少なくありませんし、結構色んな場所からアクセスする事も可能ですので、行動計画にちょっとした余裕もできるかと思います。
(ちなみに、今回私は鹿児島市内からこの駅までアクセスを試みましたが、自分の予定と時間が合わなかった為、行きはバスで向かうことにしました)
今回は駅についてお伝えしましたが、次は枕崎周辺についてもうちょっとお伝えしようかと思います。
と言いましても時間があまりなかったので、まともに散策すらできませんでしたが…。

◆枕崎にて② ~『かつおラーメン』、港町を軽く散策する~◆


 

■枕崎市観光協会・『JR日本最南端の始発・終着駅「枕崎駅」』
■JR九州/枕崎駅時刻表

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