ジブリで見たような幻想世界 福岡県「篠栗九大の森」(夏・池水位低時)
ここ最近、SNS等を通じてホットな場所になってきている場所、福岡県「篠栗九大の森」。
九州大学福岡演習林の西端に位置しており、森林浴で心と体を健やかにするという、「森林セラピー認定基地」に認定された場所でもあります。
博多近郊でありながら、約50種の常緑広葉樹、約40種の落葉広葉樹が、広大な池(蒲田池)を囲むように生育しており、まさに「森林セラピー」と呼ぶに相応しい自然の癒しの力を存分に味わう事ができる散策コースとなっています。
中でも「水辺の森」は必見。
映像のような幻想的な光景を目にする事ができるのです。
SNSなどでは、よく『ジブリの世界』だとか『もののけ姫』のような世界、などという触れ込みで広まっており、それも映像をご覧になればその所以が分かるものでしょう。
池の中から伸びている特長的な木は、『落羽松(ラクウショウ)』と呼ばれ、「沼杉(ぬますぎ)」という別名を持ちます。
落羽松とは、北アメリカ原産の落葉針葉高木であり、湿潤地に適し、動画のように根元が水に浸かった状態で自生する事が多い木です。
まるでロケットのような……独特のスジを描きながら広がる根元、天に向かって凛と伸びた姿は、まさに芸術のよう。
ここで注意しなくてはならないのが、実はこの池、訪れる時期によって水位がかなり低くなる時があるのです。
特に夏場は水位が低い時期に当たりやすいようであり、せっかく訪れても、思ったのと違う状態だった、という事態に陥る可能性が高いです。
私が訪れたのは、8月21日。
モロに水位が低い時期に当たってしまいました。
根元が完全に見えてしまっています。
しかし、これはこれで良いものがあるな、と何とか自分自身に言い聞かせてみる事に。脇にいくつも伸びている棘のような姿の群れもまた、不思議な光景を折りなす要素となっています。
これは水位が低い時にしか見ることができませんので、やはりこれはこれで良いものです。
しかし、次は水位がもっと高く、根元が水に浸かった状態の時に訪れたいものです。
いや、絶対にその時を狙って、再度、この記事にて紹介します。
篠栗九大の森コース ※PDF
ちなみに、「水辺の森」の落羽松のみが目的の場合、入口には注意しましょう。
この「篠栗九大の森」には、南口と北口の2箇所に入口があり、北口が「水辺の森」に近い入口となっています。
南口の入口↑
北口の入口↑
北口からスタートした場合、「水辺の森」までの距離は500mほどであり、徒歩で10分もかからない内に到着しますが、南口スタートの場合は1500mも歩かないといけない為、時間が掛かります。
とはいえ、「水辺の森」だけで済ませるには、けっこう勿体無いものがあります。せっかくなので、森林浴も兼ねて散策コースを歩いてみましょう。 なかなか気持ちの良いものです。
※ただし、散策コースを1周するなら、南口からスタートするのがお勧めです。こちらの方が急な上り坂も少なく、安定したコースを歩く事ができます。
といえども、標高は最大で35m、高低差は16m程度と、大した事はありませんが。
木漏れ日もまた非常に心地良いものがあり、「森林セラピー」という言葉に偽りがない事を存分に味わう事ができるでしょう。 博多から近いのもまた嬉しいところ。
福岡に寄る機会があれば、是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
◆『篠栗九大の森』◆
アクセス
・電車とバスを利用する場合
「篠栗九大の森」へは、最寄まで電車とバスを利用して移動する事も可能です。
1.JR篠栗線の「篠栗駅」まで移動する。
2.「篠栗駅」のすぐ北側に「栗町総合保健福祉センター(オアシス篠栗)」があるので、そこで「オアシス篠栗巡回バス」の「和田コース」バスに乗車し、「和田健康広場前」にて下車します。
バス料金は、何と無料です。
和田健康広場前から北に徒歩2~3分ほど歩くと、「篠栗九大の森」入口に到着します。
※月曜日が運休 (ただし月曜日が祝日・祭日の場合は運行)
■『オアシス篠栗巡回バス 時刻表』 ※和田コース参照
■『オアシス篠栗巡回バス 路線図』 ※和田コース参照
・電車と徒歩でアクセス
その気になれば、最寄の駅から徒歩で移動する事も可能です。この場合の最寄り駅は、JR篠栗線の「門松駅」となります。
「門松駅」からは片道2km弱、徒歩で約30分程度。大した坂道もありませんので、思ったより楽ではあります。
・車で移動する場合、駐車場の利用時間に注意しましょう。
南口駐車場利用可能時間
4月~9月/06:00~18:00
10月~3月/07:00~17:00
北口駐車場利用可能時間
4月~9月/06:00~17:00
10月~3月/07:00~17:00
※時間外は施錠されます
注意事項
散策ルートは舗装されていませんので、歩きやすい靴と格好をしましょう。
とは言え、比較的歩きやすいルートになっていますので、特別な装備等はほぼ必要ありません。
貸し杖もありますので、状況に応じては利用してみましょう。
散策ルート内には、スズメバチやマムシもいます。
スズメバチの巣付近には立札がありますので、そこにはむやみに近寄らないようにしましょう。
また、沿道のロープは道を示す為のものであり、手すりとして利用する事はできません。
ロープより外には出ないようにしましょう。
散策ルートには外灯もありません。
日没(18:00)までには出られるようにしましょう。
その他、散策コースの入口に注意事項の案内がありますので、しっかり目を通しておきましょう。
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