国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~4. ドルフィンスイム ―イルカと泳ぐ―(3日目)~

 

小笠原諸島への旅シリーズ第4弾。
今回は父島滞在2日目に体験したドルフィンスイムについて詳細をまとめようと思います。
イルカと泳ぐという私にとっては夢のようなひと時。
是非その一部でも伝われば……と思います。

 

■小笠原諸島への旅シリーズ■

『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~1.小笠原への旅のススメ・ガイド~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~2. 旅の準備/東京⇒父島への船旅(1~2日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~3. 父島半日バスツアー+諸々(2日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~4. ドルフィンスイム ―イルカと泳ぐ―(3日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~5. 母島弾丸ツアー ―4時間で母島最南端と島北部を往復する・その1― (4日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~6. 母島弾丸ツアー ―4時間で母島最南端と島北部を往復する・その2― (4日目)~』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~7. 父島最後の山と海へ、出航前のカフェ巡り (5日目)~ 』
『国内最遠の楽園、小笠原諸島への旅 ~8. 盛大に見送られる出航、感動のフィナーレ(5、6日目)~』

 

 

1.クルージング前の準備

 

父島の2日目の始まり。
INNこうもり亭』の綺麗で広い部屋で過ごすひと時は、あまりに快適で心地良いもの。
このまま眠ってても良いかもな……等と一瞬思ったりもしましたが、もう予定は組んじゃってますし、やはりダラダラするのは勿体ない。
という事でさっさと起きて支度を始めます。

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午前7時頃、オーナーお手製の朝食をいただきます。
朝のメニューは至って普通だな。
全く悪くはありませんがね。

2日目のこの日は、おがまるパックのオプションプランのある意味で目玉とも言える『ドルフィンスイム』を体験する事となります。
ラッセンの作品の影響もあってか、割とイルカ好きの私にとっては、非常に楽しみなこのプラン。
朝からワクワクが止まりません。

前日の半日バスツアーに続いて、今回も『小笠原観光』が主催するクルージングツアーとなっており、何と各々の宿泊所の前まで迎えに来てくれます。
素晴らしいサービスだ。
バスツアー手続きの際に、この日の迎えの時間等の説明もされますので、忘れないようにしっかりと把握しておきましょう。
説明の紙も一緒に手渡されると思いますので、なくさないように。

このドルフィンスイム、実は泳げない方も参加自体は可能です。
この場合、船上で父島沖のクルージングを楽しむのみという事となりますが、イルカと泳ぎたい方は、予め水着もしくは濡れても問題ない服装で集合するようにしましょう。

迎えのバスに遅れないよう身支度を整え、いよいよ集合場所の小笠原観光へと向かいます。

 

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小笠原観光に到着したら、シュノーケルセットが貸し出されます。
これも料金に含まれてますので、安心。

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フィン(足ヒレ)が自分の足にピッタリ合う事をここで確認しておきます。
セットには番号が振り分けられていますので、自分の番号をしっかりと覚えておきましょう。
船上では一箇所にまとめられますので、どれが自分のか分からなくなってしまいますので。

また、船はけっこうな揺れがありますので、ここでの待機中に酔い止め薬も飲んでおきましょう。
せっかくのイルカと泳ぐチャンスを船酔いで台無しにしてしまった、という事がないように注意しましょう。
ただ、酔い止め薬を飲んだからといって、絶対に安心とは言えません。実際、今回のクルーズでも3~4人ほど船酔いでダウンしている姿がありました。過信はしないように注意しましょう。
日焼け止めもついでに塗っておくと良いでしょう。

ちなみに、私は酔い止め薬も日焼け止めもなしという、はたから見ると無謀とも言える状態で今回のツアーにのぞみました。
結果的に船酔いはしませんでした。デッキとか外の空気を感じる開放感さえあれば、よっぽど平気なんですよね。
ただ、後で自分自身で笑っちまうくらいにガッツリと日焼けはしましたが。

そしてもう一つ、一度船が出たら午後4時辺りまで船は出っ放しとなります。
よって昼食は各自で用意しておき、船上で食べる事となります
忘れずに用意しておきましょう。

待ち時間の間にスーパーで買いに行く事も可能ですが、あまり時間はないので注意しましょう。
『INNこうもり亭』ですと、オーナーが昼食に弁当が必要かどうかを前日の内に確認してきます。
用意してもらい、出発前に受け取っておきましょう。

さらに!カメラで撮影する場合の重要な注意点を一つ。
最近は防水対応のスマホもかなり増えてきましたが、如何に防水といえども、海水は例外である場合がほとんどです。
つまり、防水だからと海中にそのまま沈めてしまうと……故障してしまいます。
防水グッズをしっかり準備し、壊さないよう注意しましょう。

私は今回、スマホを海に沈めてしまい、画面が全く映らなくなってしまうという間抜けっぷりを炸裂させてしまいました…。

 

時間がきたら、いよいよ港に向かって移動を開始します。

2.クルージング開始 ~ドルフィンウォッチング~

 

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今回のクルージングでお世話になる船と船長、そしてスタッフの方々の案内に従って、順番に船へと乗り込んでいきます。
この日は台風が小笠原諸島と南西諸島のほぼ中間辺りを北上していってる最中でもあった為、波は高めとなっていました。
湾内の港に停泊中の船でしたが、この時点で割と揺れがありました。

酔い止めを服用してなかった私は「大丈夫かな?」等と今更ながら思ったり。(大丈夫でしたけど)

参加者全員が乗り込み、準備が整ったら、船はいよいよ出航します。

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まずは湾内から見える父島の要所スポットの説明を交えつつ、ゆっくりと沖へと向けて進めていきます。
「サメと見間違えても結構ですので、イルカを見かけたらすぐに声を掛けてくださいね」と参加者に促しながら舵をとります。
しかし、波が高めとはいえ、本当に綺麗な海だ…。

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ここでシュノーケル初体験の方々に向けて、スタッフの方が使用方法について説明をしてくれます。
また、イルカと泳ぐ際の注意点もここで説明されますので、しっかりと聞いておきましょう。

ちなみに私は、沖縄出身者でありながらシュノーケルはこれが初体験。
ダイビングも未経験。
なので、船で沖に出て泳ぐ事も、意外にもこれが初体験となりました。

泳ぐ事自体は問題ありませんがね。
ただ、耳抜きとかの方法がよく分かってなかったので、あまり深くは潜れませんでしたが。

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イルカを探しつつ、南島方面へと船は向かいます。
このドルフィンスイム、南島への上陸もプランの内に入っていますが、南島の上陸には、波の高さや風量等の条件によっては不可能となる場合もあります。

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今回は台風の影響もあって、上陸は叶いませんでした。
ちょっと離れたところから南島を見て引き返す事に。
残念。

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また、運が良いと夏季にはマッコウクジラを、冬季にはザトウクジラをこのクルージングで見る事も可能となっています。
楽しみがイルカだけではないので、割と充実したありがたいクルージングツアーです。

……マッコウクジラも見られませんでしたがね。

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ここまで父島の南西側をまわっていましたが、ここで船は北の方へと舵を切り、西島、兄島へと向けて進めていきます。

もうすぐ昼になろうかという辺りで、ついにイルカの群れを発見。

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凄い。

かなりの数のイルカの群れに遭遇できました。

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こうして背びれを見せながら優雅に泳ぐ姿。
可愛らしさと美しさを見せつけられて、ただ見惚れるばかり。

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ただ、このイルカの群れは、ハシナガイルカ(だったか??)であり、人に慣れる事はほとんどありません。
よって、ここで一緒に泳ごうと思っても、嫌がってすぐに逃げられてしまいます。
つまり、ドルフィンスイムには適さないイルカという事になります。

しかし、船であればこのように近づいても逃げる事はなく、集団で泳ぐ姿を見せたり、ジャンプを繰り返したりしますので、イルカウォッチングとしては非常に面白いイルカと言えるでしょう。

 

ハシナガイルカの群れを楽しんだら、ちょうど昼時となっていましたので、ここで昼食タイムとなります。

島の入り江近辺の波が非常に穏やかな場所に船を泊めて、そこで用意した弁当を食べます。

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おにぎり2個とちょっとした惣菜の簡単な弁当でしたが、これで十分。
あまり食べ過ぎると、船酔いを引き起こしそうにもなりますし、ね。

そして、暫らくそのままここで休憩となります。
この時間を利用して、シュノーケルセットで周辺を泳ぐ事も出来ます。
イルカと泳ぐ前の準備運動がてら、ここでシュノーケルの使い方を身に着けておくと良いでしょう。

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非常に綺麗な海です。
魚もたくさん泳いでますので、このシュノーケリングだけでもそれなりに楽しめる事でしょう。
ただ、ここではりきりすぎて、肝心のイルカと泳ぐ前に体力を使い果たすような事がないように注意しましょう。

あくまで準備運動程度に留めておくように。

ある程度シュノーケリングを楽しみがてらの休憩時間を過ごしたら、再び船に乗り込んでクルージングを再開します。
次はいよいよメインイベントであるイルカと泳ぐ段取りへと移ります。

 

3.イルカと一緒に泳ぐ

 

次なる目標は、ミナミハンドウイルカ
他種とは違って、船や人に慣れたイルカですので、これがドルフィンスイムの対象となります。

島の近海を船長やスタッフの方々が注意深く観察しながら船を進めていきます。
またサメと勘違いしたり見間違いでも良いので、参加者の方々も見たら声を掛けてと促します。

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波はかなり高め。
果たしてミナミハンドウイルカは見つかるのか……。

 

そして探索を続けて小一時間。
「もしかして、このまま見つからないでタイムアップなんて事は…?」
という不安が過ぎろうとしたその時…!

ついにミナミハンドウイルカの姿を捉えました!

ようやく巡ってきた一瞬!

ただ、台風の影響もあって波も高い状態。
誰もが泳げるような好条件ではなく、希望者のみが参加する事となりました。

当然私は泳ぐ気満々でしたよ。

シュノーケルセットを急いで装着し、船尾付近で待機します。
手にはしっかりとGoPROもスタンバイして。

そして船長のGOサインが出たら、一斉に海へ下りていきます。

ちょっとイルカを見失いかけましたが、しっかりと姿を捉える事が出来ました。

 

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……感無量…!!

水族館ではなく、野生のイルカとこうして目の前で一緒に泳ぐ。
イルカ好きにとって、ここまで嬉しい事があるだろうか。

このドルフィンスイム、1回につき5~10分程度と、そんなに長く泳ぐ事は出来ませんが、2回、3回と複数回に分けて泳ぐ事が出来ます。
(当然、イルカが海中に逃げてしまう事もありますので、場合によってはあまり泳げない場合もあります)
勿論、希望すればその全てに参加する事ができ、辞退する事も可能。

その時の体調等と相談しながら決めましょう。

私はこの瞬間をずっと待っていた!!とばかりに全てに参加させてもらいましたが。
しっかりとGoPROにその姿を映し込んできました。

今回のドルフィンスイムの様子を、簡単にではありますが、動画にまとめてみましたので、是非ご覧になってみてください。

初の泳ぎながらの撮影のみならず、初めてのシュノーケリングで、しかもちょっとした荒波の状態だったのにここまで撮れたのは、我ながら素晴らしいと思ったものでした。(超自画自賛)

今回は、4回イルカと泳ぐチャンスがありました。
欲を言うならもう少し海が穏やかであれば……イルカがもっと私たちと遊んでくれらなら……。
といった気持ちもありましたが、私はこれだけでも大満足でした。

もし次また小笠原に来る機会があれば、台風が来ていない穏やかな日にイルカと泳いでみたい。

…いや、次はスキューバダイビングに挑戦か??

などと思っている内に、船は帰路へと就きます。

 

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二見港へ帰る直前に、船は境浦海岸に眠る濱江丸に近寄ってくれました。

この濱江丸は、太平洋戦争時に米軍の魚雷で大破し、放棄された貨物船であり、錆だらけの朽ちた船体を今もある程度残しています。
ある種の不気味さを漂わせながらも、廃墟のようなどこか人を引き寄せるパワーを持ったスポットです。

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シーカヤックや、シュノーケルでこの濱江丸付近まで行く事もあるようです。
気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

そして濱江丸を後にし、船は二見港に到着。
ここでクルージングツアーは解散となります。

ちなみに、クルージング終了後も、希望者は各自の宿泊所の前までバスで送ってくれます。
最後までサービスバッチリ。素晴らしい。

 

4.クルージング後 ~INNこうもり亭にて~

 

こうしてINNこうもり亭へと戻ってきましたが、ここで部屋の鏡を見てみたら……。

はい、ガッツリと日焼けしていました。

もうこの時点で全身真っ赤。
風呂のお湯が痛い。

もはや軽い全身火傷の状態に。
やっぱり日焼け止めは必要だったか。
皆さんは、私のような間抜けっぷりを発揮しないよう是非とも注意していただきたいものです。

オーナーも「だいぶ焼けましたね(笑)」と。
本当に久しぶりでしたよ。ここまで焼けたのは。

学生の時以来じゃないかな?

 

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そうこうしている内に、夕食の時間。
この日の献立は、タンドリーチキン、オナガダイ刺身、ほうれん草のポタージュ、はるたまおひたし、メカジキの竜田揚げ。

勿論……美味い!

こうして、父島2日目のドルフィンスイムは、私の心だけでなく、全身にもしっかりと焼き付けられたものとなりました。

 

さて、次回は父島のすぐ南側にある有人島、母島への日帰り弾丸ツアーについてまとめたいと思います。

 


リンク

『小笠原観光(有)』
『INNこうもり亭』

 

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